サイード・アル・バタティ 

アレクサンドリア：イランの支援を受けるイエメンのフーシ派民兵組織は水曜日、国際的に承認されたイエメン政府とアラブ連合軍による国内での軍事作戦を支持したとして、数百人の治安担当者を解雇し、裁判にかけるよう命じた。

フーシ派の最高警察評議会（Supreme Police Council）は治安担当者904人の解雇を承認した。また、治安担当者らがイエメン政府に同調し、アラブ連合軍を支持したことにより、反逆者になったとし、治安担当者らの起訴に向けて裁判所への付託を行った。

フーシ派の当局者は、今回の治安担当者の解雇は、フーシ派の治安・軍事組織から「潜入者」を一掃する活動の一環だとしている。

2014年末に権力を握って以来、フーシ派は数千人の公務員、軍人・治安担当者、ジャーナリスト、活動家、議員、政治家を敵対勢力と共謀した疑いで粛清し、裁判にかけてきた。

フーシ派はこれらの人々の財産を没収し、銀行口座を凍結し、支配下の地域に住む彼らの家族を苦しめてきた。

フーシ派は、支配下にある裁判所を利用し、敵対勢力に対する弾圧や私財の没収を合法化していると批判されている。

フーシ派の支配地域から逃れてきた元治安担当者によると、フーシ派は、フーシ派に対する支持を表明しない公務員や軍人・治安担当者を数百人規模で拉致しているという。

サヌア中央刑務所の女性部門の元責任者で、2019年末にフーシ派が支配する首都サヌアから逃れたファウジア・アハメド氏はアラブニュースに対し、フーシ派はフーシ派を支持しないことを理由に数十人の同僚を拉致し、多くの人を解雇したと語った。

「フーシ派はまず反逆者というレッテルを貼り、次にその人物を投獄して私財を没収する。フーシ派は多数の治安担当者を投獄し、彼らの家や車、土地を没収している」とファウジア氏は話した。ファウジア氏は加えて、フーシ派による治安担当者・軍人への弾圧は2017年末にアリ・アブドラ・サレハ前大統領が亡くなった後に激化し、数千人にのぼるサレハ氏の支持者が主な標的になっていると述べた。

先月、フーシ派の政権は、16万人の国家公務員を強制的に退職させ、職務による経済的利益を剥奪する案を承認した。数千人が失業状態になると警告されており、この措置はイエメンで混乱を引き起こしている。

この措置は、退職させられた労働者をフーシ派の忠誠者で置き換えるものだ。

イエメン政府が中央銀行をサヌアからアデンに移転したことを受けてフーシ派が給与の支払いを停止した2016年以降、数千人の公務員が給与の支払いを受けていない。

イエメン議会のスルタン・アル・バルカニ議長は、「フーシ派がイエメンでの戦争終結に向けた和平努力を拒否し、イエメン中部の都市マアリブへの破壊的な攻撃を含む全土での軍事行動を継続していることにより、人道的危機が悪化し、経済の崩壊が進んでいる」と述べた。

国営サバ通信によると、アル・バルカニ議長は水曜日、新たに着任したリチャード・オッペンハイム駐イエメン英国大使との会談の中で、激しさを増す軍事活動を停止し、和平提案を受け入れるようフーシ派に一層の圧力をかけることを国際社会に求めた。