岸田文雄首相は3日、群馬県伊勢崎市を訪れ、認知症に対応した通所介護施設を視察した。利用者らとの車座対話で、支援策を検討する政府の会議体を9月に発足させると表明。「認知症の方が尊厳、希望を持って暮らすことができるように施策を進めていきたい」と述べた。
会議体には患者やその家族、有識者も参加する。首相は認知症に対する理解促進、患者本人による発信の支援が施策の柱になると説明した。
認知症に関する岸田首相の視察は初めて。地域ぐるみで市が進める支援策について説明を受け、利用者が職員と体操する様子などを見学した。
高齢化の進展で認知症の患者は増えており、共生や予防が課題となっている。首相は6月の記者会見で「国家プロジェクトとして取り組む」と表明していた。
首相は午後には前橋市で地域のデジタル化の取り組みを確認し、マイナンバーカードを利用したバスやタクシーなどの料金割引サービスを体験。その後、高崎市の大型会議場で開く「デジタル田園都市国家構想実現会議」に河野太郎デジタル相と共に出席する。
時事通信