
松野博一官房長官は8日の記者会見で、中国人民解放軍のハッカーが最も機密性の高い情報を扱う防衛省のシステムに侵入していたとの米紙報道に関し、「サイバー攻撃により防衛省が保有する秘密情報が漏えいしたとの事実は確認されていない。事柄の性質上、事実関係については答えを差し控える」と語った。
ワシントン・ポスト紙は、米国家安全保障局(NSA)が察知して日本政府に伝えたと報じた。松野氏は「米国とは平素からさまざまなレベルで緊密にやりとりしており、その詳細については答えを控える」と説明。浜田靖一防衛相も閣議後の記者会見で「サイバー攻撃によって任務の遂行に影響が生じる事態は生じていない」と強調した。
松野氏は日中関係に与える影響を問われ、「建設的かつ安定的な関係の構築を進める方針の下、あらゆるレベルで緊密に意思疎通を図っていきたい」と述べるにとどめた。
時事通信