ロンドン:リンダ・トーマス・グリーンフィールド米国国連大使は、国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)に7,300万ドルの追加予算割り当てを発表したと、24日にヨルダン通信社が報じた。
グリーンフィールド大使は、この予算は困窮家庭への食料支援、子どもおよび妊婦への医療提供、生徒たちの教育拡大、紛争により精神的影響を受けた人々へのメンタルヘルスケアを通じた支援に役立てられると述べた。
またこの予算は、最近の暴力で被害を受けたジェニンおよびアイン・アル・ヒルウェパレスチナ難民キャンプ住民に対する緊急人道支援の提供にも割り当てられる。
21日には、国連総会に合わせてUNRWAのフィリップ・ラザリーニ理事長が、ヨルダンおよびその他受け入れ国でのパレスチナ難民に対する予算危機は「全く持って耐え難い」状況を作り出しており、すぐにでも臨界点に達する可能性があると述べた。
ラザリーニ氏は、UNRWAがヨルダン、レバノン、ガザ、その他地域で年末まで活動を続けるだけでも、1億7,000万ドルから1億9,000万ドルが必要だと述べた。
19日、ヨルダンのアブドゥッラー2世国王はニューヨークの国連総会で、絶望にさらされたパレスチナ難民を世界は見捨ててはならないと述べた。
「ヨルダンでは人口1,100万人の3分の1以上を難民が占めており、予算縮小により数十万人の難民の命が不確かな状況に置かれています。このような人道支援の不足の影響は、決してひとつの国や地域だけに留まるものではありません」、アブドゥッラー2世国王はそう語った。
21日に複数の国連加盟国がUNRWAに対して支援を公約したものの、依然として現時点の予算では同機関は10月以降の活動が継続できない状況となっている。