
アラブニュース
日産前会長のカルロス・ゴーン氏は数週間前、日本での在宅起訴から一転、レバノンへと逃亡しメディアを騒がせました。
世界中が待ち望んだ1月8日の記者会見の後、ゴーン氏は祖国で新しい生活を送っています。
ウォール・ストリート・ジャーナル紙によると、ゴーン氏は逮捕されるリスクがあることから、レバノンを離れるのは難しい状況であり、また国の経済危機も原因で移動や現金へのアクセスが制限されているとのこと。
またゴーン氏は、日産や日本当局が後を追っている可能性があることから、自身の身を守るよう言われたと話しています。
現在のゴーン氏の最優先事項は、雪辱を果たすこととルノーと日産自動車の会長を兼務する立場にありながら会社の資金を不正利用したという告発に対する反撃をすることにあるとWSJは伝えています。
レバノンでは反政府デモが続いており、レバノン人議員のワリド・ジャムブラット氏はゴーン氏を国のエネルギー大臣に相応しい人物であるとラブコールを送っています。
WSJによればゴーン氏は大臣のポジションに興味はなく、レバノンの派閥政治は避けたいと話しているとのことです。
日刊新聞の報道では、前CEOは記者会見に先立ち、レバノンの政府関係者に日本の政府関係者を厳しく批判したり、二国間に緊張をもたらすようなことは慎むよう求められたと話したそうです。
ゴーン氏はまたルノーのトップであった2008年にイスラエルに渡航していたことに関しても、緊張を緩和しようと試みました。レバノンの弁護士グループはレバノン人の渡航が禁止されている中渡航したことについて、ゴーン氏を逮捕しないよう裁判所に申し立てました。
「もちろん訪問したことに関しては謝罪したいと思います。レバノンの人々にこんなにも影響があるということに驚きました。レバノンの人々を傷付けることだけは絶対にしたくないと思っています。」とゴーン氏は話しました。