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エルドアン大統領、アルメニアとアゼルバイジャン、イランを結ぶ貿易回廊の必要性を強調

アゼルバイジャン訪問中にナヒチェバンの修復・生産複合施設を訪問したトルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領とアゼルバイジャンのイルハム・アリエフ大統領。(ロイター通信)
アゼルバイジャン訪問中にナヒチェバンの修復・生産複合施設を訪問したトルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領とアゼルバイジャンのイルハム・アリエフ大統領。(ロイター通信)
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27 Sep 2023 07:09:32 GMT9
27 Sep 2023 07:09:32 GMT9
  • エルドアン大統領は、メネンデス米国議員の上院委員長職の辞任がトルコによるF-16調達への追い風になると発言した

アンカラ:トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領が、アゼルバイジャンの指導者との会談の翌日、取材に応じ、アルメニアやアゼルバイジャン、イランを結ぶいわゆるザンゲズル回廊を完成させる必要があると述べたとテレビで報道された。

エルドアン大統領は、アゼルバイジャンのイルハム・アリエフ大統領と会談を行った同国の飛び地であるナヒチェヴァンからの帰国便で、記者団に対して、アルメニアがその領内における貿易回廊の設置を承認しないのであればイラン側は自国内の設置に積極的だと語った。

アゼルバイジャンが先週ナゴルノ・カラバフ地域において24時間の電撃戦でアルメニア軍を敗走させたことに続いて、アゼルバイジャン政権ではザンゲズル回廊と呼ばれるナヒチェヴァンとアゼルバイジャンの他の地域を結ぶ横断路開通への期待が高まっている。

エルドアン大統領は、トルコとアゼルバイジャンは「出来るだけ早くこの回廊を開通させるために最善を尽くします」と語った。

ザンゲズル回廊は、アゼルバイジャンからナヒチェヴァンへのアルメニア経由での円滑なアクセスを目的としている。トルコとアゼルバイジャンの両国は、2020年の第2次カラバフ戦争以来その設置を提唱してきた。

エルドアン大統領は、また、アゼルバイジャンがこの地域を支配下とするために先週電撃戦を行った後、カラバフ地域の民間人が必要とする物資はすべてトラック輸送により提供されているとも語った。

他方、エルドアン大統領は火曜日に発表したコメントの中で、米国のボブ・メネンデス議員が上院外交員会の委員長職を辞任したことで、トルコが米国からF-16を調達できる可能性が高まったと述べた。

ニュージャージー州選出の民主党のベテラン上院議員であるメネンデス氏は、トルコの戦闘機部隊を近代化するために航空機を調達することに反対の立場を表明してきた。

メネンデス上院議員は、エジプト政府とニュージャージー州のビジネス関係者を支援しその違法な見返りとして現金や金の延べ棒を受領したとの連邦政府の告発を受けて、先週、影響力のある上院外交員会委員長の役職を辞任した。

「F-16関連でトルコにとって最大の問題の一つは、ボブ・メネンデス上院議員の我が国の国益に沿わない活動でした」と、エルドアン大統領は、9月25日月曜日、アゼルバイジャンからの帰国便の機内で記者たちに語った。

エルドアン大統領のこのコメントは、トルコの国内メディアで大きく報じられた。

「メネンデス上院議員の辞任はトルコにとって追い風ではありますが、F-16の件はメネンデス上院議員だけに依存していた問題ではありません」と、エルドアン大統領は付け加えた。

トルコ政権は、40機の新型F-16のと既存のF-16部隊の近代化のためのキットの購入を模索している。

この要望は米政権の支持を得たものの、メネンデス上院議員がトルコにおける人権侵害の履歴やトルコとその隣国ギリシャの不安定な関係を提起したことで米議会での反対に遭っていた。

エルドアン大統領は最近数日間で行われたアントニー・ブリンケン米国国務長官とトルコのハカン・フィダン外相の会談に言及し、「この状況を好機と捉えて、(ブリンケン長官)と再度会談することは有益なはずです」と語った。

「このようにして、F-16調達のプロセスを加速する機会をトルコは獲得出来るかもしれません。メネンデス上院議員と彼の考えを共有していた人たちは、F-16の件に限らず他のすべての問題においてトルコに対して妨害工作を行っていました」

エルドアン大統領は、また、トルコのF-16調達努力をスウェーデンのNATO加盟申請の件を公然と関連付けた。このスウェーデンの申請については、夏期休暇を経て10月1日に再開されるトルコ議会で審議されるものと予想されている。

エルドアン大統領は、ブリンケン米国国務長官とトルコのハカン・フィダン外相がスウェーデンのNATO加盟申請について意見を交わしたと述べ、「彼らが誓約を果たすのであれば、トルコの議会もまた誓約を果たしてくれるのだと期待しています」と語った。

スウェーデンのNATO加盟申請へのトルコの対応がトルコのF-16受領と関連しているのか否かについて問われたエルドアン大統領は「彼らは既にスウェーデンをF-16に関連させています…我が国の議会はこの件に関連したあらゆる展開を詳細に追跡しています」と述べた。

エルドアン大統領は、また、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相が10月か11月にトルコを訪問するとの見通しを述べた。

トルコのエルドアン大統領は、また、49年間にわたってトルコ系とギリシャ系のコミュニティの間で分断されているキプロスの問題にも言及した。

エルドアン大統領は、キプロス島北部のトルコ統治の国際的承認を前提とした上での二国間解決を支持していると改めて述べた。

トルコは、この分離地域を承認した唯一の国家である。国際社会は、基本的には、連邦制によるキプロス島の統一を支持している。

ロイター AP

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