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400万人近くが人道支援を必要としているレバノンで援助を受けているのは半数以下:国連

国の学校制度の資金不足に抗議するため、2023年9月18日、ベイルートの市街地区でレバノン議会の外に集まるレバノンの学校教師たち。(AFP通信)
国の学校制度の資金不足に抗議するため、2023年9月18日、ベイルートの市街地区でレバノン議会の外に集まるレバノンの学校教師たち。(AFP通信)
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06 Oct 2023 06:10:18 GMT9
06 Oct 2023 06:10:18 GMT9

国際連合:レバノンは世界最悪の人道危機に直面しており、400万人近くが食料やその他の支援を必要としている。しかし資金不足のため、援助を受けているのは半数以下である、と国連当局者が5日に発表した。

国連のレバノン人道支援部長を務めるイムラン・リザ氏は、世界機関が提供している援助額は通常配布する「最低限の生存水準をはるかに下回っている」と付け加えた。

リザ氏は、この4年間、レバノンは「一連の複合的な危機」に直面していると述べた。国連はその状況について、19世紀半ば以来最悪の財政および経済危機10位に入る、と評しているという。このため、人口のあらゆる層で人道的ニーズが劇的に高まっていると彼は述べた。

その金融危機は、2019年10月に始まった。以来、数十年にわたる汚職と不適切な統治の責任を問われている同国の政治階級は、国際社会が要求する経済と財政の改革に抵抗している。

救済措置を確保するため、レバノンは国際通貨基金(IMF)との協議を2020年に開始した。しかし、暫定合意に達した昨年以降、同国の指導者たちは必要とされる変更の実施に消極的になっている。

リザ氏は、レバノンが1年間近く大統領不在の状態にあること、国内では多数の機関が機能していないこと、そしてシリアには依然として政治的解決策がないままであることを指摘した。

国連の推定によると、レバノンでは、レバノン人210万人、シリア人150万人、パレスチナ難民18万人、シリア人から来たパレスチナ人3万1000人以上、移民8万1500人を含む、およそ390万人が人道支援を必要としている。

昨年、国連はおよそ100万人のシリア人と95万人弱のレバノン人に支援を提供した、とリザ氏は述べた。

「このように、すべてが良くない方向に進んでいるのです」とリザ氏は語った。なお2022年には、国連は必要とされた資金の40%ほどを受け取っており、今年も同様の傾向にあるが、「全体的として援助は明らかに減少しており、ニーズは増加しています」という。

「レバノンのような状況には、他国の情勢ほどの注目度がありません。それについて、非常に懸念しています」と彼は述べた。

国連人道支援事務所によると、シリアでの紛争開始から12年以上が経過した現在、レバノンは「国民1人当たり、国土1平方キロメートル当たりで世界最多の避難民」を抱えているという。

「引き換えに、レバノン国内では緊張が高まっています」とリザ氏は述べた。レバノンでは、シリア難民に関して「非常に否定的な表現」や偽情報が多く出回っており、それが「緊張を高め、そして言うまでもなくシリア難民の間に不安を高めています」と彼は述べた。

一部のレバノンの政治家がシリア難民を「存続を脅かす脅威」と呼ぶ中、リザ氏は、レバノンでの全体的なニーズと、すべての人々を支援するために、「地位や属する集団ではなく」必要性に基づいて国連が何をしようとしているかについて、事実を明らかにするためにジャーナリストと話していると述べた。

AP

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