
シェバー、レバノン:レバノン南部のシェバー村で14日、イスラエルからの砲撃により民間人2人が死亡した。同村の村長がAFPに語った。イスラエルのハマスとの戦争をめぐっての国境を挟んだ緊張による、また新たな犠牲者となった。
10月7日のハマスによる、イスラエルで1300人以上を殺害した衝撃的な攻撃以降、イランを後ろ盾とする武装組織ヒズボラおよびレバノンのパレスチナ派閥はイスラエル軍との間で国境を挟んで砲撃を交わしている。
ハマス戦闘員らはまた、推定150人を人質に取った。一方、イスラエルは報復としてハマスが実効支配するガザ地区を空爆・砲撃し、2200人以上を殺害した。
シェバー村のモハマド・サアブ村長はAFPに対し、「イスラエルの砲撃により、男性1人とその妻が自宅で死亡した」と語った。2人とも40代だったという。
シェバー近郊にいたAFP特派員はこれに先立ち、この地域で激しい砲撃が行われていると伝えていた。
イスラエルは8日以降、ヒズボラおよびレバノンのパレスチナ派閥との間で連日のように砲撃を交わしている。ただ、これらの攻撃の応酬は今のところ限定的なものに留まっている。
ヒズボラは14日のこれより早い時間に、国境の係争地シェバー・ファームズにあるイスラエル軍の拠点を「誘導ミサイルと迫撃砲で」攻撃したと発表していた。その後、再び同じ地域に対し攻撃を行ったと述べた。
イスラエル軍は、報復として「発射地点を空爆」したと発表した。それより前には、国境を越えようとした「テロリスト」数人を殺害したと述べていた。
レバノンは14日、ロイターの記者1人を死亡させ6人を負傷させた13日の越境砲撃はイスラエルが行ったものだと非難した。
イスラエル軍は、この攻撃の状況について調査中だと述べた。この攻撃では、AFP、ロイター、アルジャジーラの記者も負傷した。
レバノンとイスラエルの間の緩衝材として機能している国連レバノン暫定駐留軍(UNIFIL)は13日の攻撃について声明を出し、イスラエルは記者の一団がいたアルマ・アル・シャアブ村近郊の拠点を攻撃したと述べた。
「その後、砲撃と爆発があった」という。
「UNIFILが確認できた限りのことからは、取材中だった記者の一団が攻撃された状況について、現段階では確かなことは言えない」
AFP