
ベイルート:ある監視団体によると月曜日、トルコ政府が支援する反体制派が前進する政権軍と戦っているシリア北西部で、トルコの砲撃により政権軍の兵士9人が死亡した。
12月以来シリア政権軍は、イドリブ県にある反体制派の最後の主要な要塞の一部を、100万人近くを立ち退かせた暴力行為により奪還してきた。
シリア人権監視団によると、月曜日に戦闘は激化しジハード主義者が支配する要塞周辺の両側でほぼ100人の兵士が死亡した。
これには、政権側の戦闘員が41人、ジハード主義者および反体制派同盟側の53人が含まれていた。
月曜日全体で、政権軍は要塞の南側で急速に前進したが、南東にいたトルコ政府が支援する反体制派軍にM4高速道路沿線上にあるナイラブ村を奪われた。
英国に拠点を置くこの監視団によると、この地域に対するトルコの砲撃によりナイラブ村付近で政権軍兵士4人が、その東にあるサラキブの町付近でさらに5人が死亡した。
今月初めに政権軍がナイラブ村を占拠した後、反体制派が先週すでにこの村に再侵入していたが、数時間後に再び失った。
M4高速道路ともう1つの要衝であるM5高速道路の交差点に位置するサラキブは、2月8日以来政権軍が占拠している。
月曜日午前、ロシアの空爆により要塞の南にある地区ジャバル・アル・ザウィヤで5人の民間人が死亡した、と監視団は報告した。
地上での戦闘では、ラタキアにある沿岸の政権軍の拠点とアレッポをつなぐM4高速道路の南側にある10の村を政権軍が占拠した。
国営通信社のSANAは、この事態について「シリア軍の部隊は、イドリブ県南部で前進を続けている」と述べた。
監視団の代表者ラミ・アブデル・ラーマン氏によると、政権軍の目的は今だジハード主義者と反体制派同盟の支配下にあるM4高速道路一帯の支配権を奪い返すことだ。
それには、M4高速道路沿いにあるアリハとジスル・アッシュグールの両方に対する軍事行動が必要である。
アナリストは、戦闘員が主に中国ウイグル出身の少数派イスラム教徒からなるジハード主義者トルキスタン・イスラム党が行うジスル・アッシュグールでの戦闘は激しいものとなるだろうと予想している。
イドリブ地域を占拠している、シリアの元アルカイダ関連組織が率いるタハリール・アルシャーム機構とこの党は同盟関係にある。
政権軍はすでに首都とアレッポをつなぐM5高速道路の支配権を取り戻した。
また、戦前主要な産業の中心地だった北部の都市周辺地域も確保している。
12月以降の北西シリアでの戦闘のため、約90万人の人々が厳しい寒さの中家や避難所から避難せざるを得なくなった。
国連は月曜日、最近の戦闘が避難民の野営地に「危険なほど近づいて」おり、差し迫った「大量殺りく」の危険があると述べた。
国連の人道調整官マーク・カッツ氏もまた、ジュネーブの記者団に、国連がトルコとの国境を越える救援物資の配達を1日に50台から100台へ倍増しようと努めている、語った。
シリアの内戦は、2011年に反体制派の抗議活動に対する残忍な弾圧が始まって以来、38万人以上が犠牲となり、数百万人が避難を余儀なくされている。
AFP