• イスラエル治安部隊が関与した事件で、子供43人と女性1人を含む少なくとも176人のパレスチナ人が殺害された。

アンマン：国連人権高等弁務官は11月10日、イスラエルとハマスの戦争が先月勃発して以来、占領地であるヨルダン川西岸地区でパレスチナ人がより多くの暴力の標的となっていることから、イスラエルはパレスチナ人を保護するための早急な措置を講じるべきだと述べた。

フォルカー・テュルク氏によると、10月に入ってから、43人の子供と1人の女性を含む少なくとも176人のパレスチナ人が、イスラエルの治安部隊が関与した事件で死亡した。少なくとも8人のパレスチナ人がイスラエル人の入植者によって殺害された。

10月7日にイスラエルとイスラム主義組織ハマスとの間でガザ戦争が始まる前、イスラエル占領下のヨルダン川西岸地区では、すでにパレスチナ人にとって記録上最も死者の多い年となっており、約200人が殺害されている。

「緊急の問題として、イスラエル当局に対し、イスラエル軍や入植者からの暴力、不当な扱い、逮捕、立ち退き、脅迫、屈辱に日常的にさらされているヨルダン川西岸地区のパレスチナ人を確実に保護するための措置をとるよう訴える」と、テュルク氏はヨルダンの首都アンマンで記者団に語った。

ヨルダン川西岸地区での暴力の増加は、レバノンのヒズボラ軍との衝突が起きているイスラエル北部の国境に加え、パレスチナ領がより広範な戦争の第3の戦線になるのではないかという懸念を高めている。

「すべての暴力事件を迅速かつ効果的に調査し、被害者に有効な救済措置を提供することはイスラエルの義務である」とテュルク氏は述べた。

「このような暴力に対する広範な不処罰が継続することは容認できず、危険であり、国際人権法に基づくイスラエルの義務に明らかに違反している」

イスラエルはハマスの壊滅を誓い、ヨルダン川西岸地区で同組織や他のパレスチナの過激派武装勢力に対する対テロ作戦も実施していると述べた。

過去18カ月の間、イスラエル軍はヨルダン川西岸地区一帯で、武装勢力の戦闘員、投石する若者、無関係の民間人など数百人のパレスチナ人を殺害し、数千人を逮捕した。同じ期間に、パレスチナ人による攻撃で数十人のイスラエル人が死亡している。

ロイター