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11月13日、国連が世界中で黙祷を捧げる

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11 Nov 2023 09:11:56 GMT9
11 Nov 2023 09:11:56 GMT9

ジュネーブ:国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)の10日の発表によると、ガザ地区でイスラエル・ハマス紛争が始まって以降、100人以上の国連職員が死亡した。このような短期間で多数の職員が亡くなる、国連史上最悪の紛争となった。

UNRWAによると、パンを求めて列に並んでいたところを殺される人もいれば、自宅で家族とともに亡くなった人もいる。イスラエルが、10月7日にハマスが行ったイスラエル人コミュニティへの越境攻撃の報復として、人口が密集するガザ地区にいるハマスに対し、壊滅的な空爆と地上戦を続けているためだ。

「深い悲しみの中にいます。1カ月で死亡が確認されたUNRWA職員は100人以上います。親、教師、看護師、医師、サポートスタッフ。UNRWAは悲しみの淵におり、パレスチナ人もイスラエル人も嘆き悲しんでいます」。UNRWAのフィリップ・ラザリーニ事務局長がSNSプラットフォームXに投稿した。UNRWAはその後、101人の職員の死を悼んでいると発表した。

職員の死は、ガザの人々に起こっていることを象徴している。国連のために働いていた職員やガザ地区の民間人は誰ひとりとして、殺されるべきではなかった。

ジュリエット・トーマ、UNRWA広報ディレクター

「亡くなった職員は、ガザの人々に何が起こっているかを示しています。彼らはたまたま国連のために働いていたのです」と、UNRWAのジュリエット・トーマ広報ディレクターは述べた。

「亡くなった職員やガザ地区の民間人は誰ひとりとして、決して殺されるべきではなかったはずです」

国連は、世界中の国連職員が11月13日、1分間の黙祷を捧げ、半旗が掲揚されると発表した。

UNRWA事務局長、フィリップ・ラッザリーニ氏

ガザの次に国連の援助従事者の死者数が多かったのは、2011年のナイジェリアでの内戦で、反政府活動が続く中、自爆テロ犯がアブジャ事務所を襲撃し、46人が死亡した。

援助従事者に影響を与える重大な治安事象に関する報告を蓄積している、米国の資金で運営されているプラットフォーム「援助従事者セキュリティデータベース(Aid Worker Security Database)」によると、今も続く南スーダン紛争で国連職員33人が死亡し、米軍がタリバンと戦った2009年のアフガニスタンでも33人が死亡した 。

さらに、国連以外のパレスチナ人援助従事者7人が、ガザで殺害されたことが同データベースで明らかになっている。

援助従事者は国際人道法の下で保護されている。しかしそれでも、専門家によると、このような事例が裁判に持ち込まれた前例はほとんどない。今後も援助団体が訴訟する方法を確保できるかについて懸念があり、意図の立証の難しさも障害となっている。

第一次中東戦争後、1949年に設置されたUNRWAは、学校や医療などの公共サービスや援助を提供している。

ガザ地区で働くUNRWAの職員5000人の多くが、自らもパレスチナ難民である。

国連職員の規定では、職員が死亡した場合、葬儀費用の一部や家族への年間支払いなど、正当な補償が支払われる。

しかしUNRWAによると、今回の危機以前から資金面で問題があり、唯一確実なのは、年末の職員への給与支払いだけだという。

ロイター 

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