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ヒズボラのミサイル攻撃を受け、イスラエルがレバノン南部を爆撃

レバノンのアル・アラビーヤニュースのキャスター、ラヤル・アレフティアール氏は自身に捜査令状が出されたことについて「あからさまな政治的迫害」だと述べた。氏は10月12日にIDFのアビチャイ・アドレー報道官にインタビューした際ことで物議を醸した。(File)
レバノンのアル・アラビーヤニュースのキャスター、ラヤル・アレフティアール氏は自身に捜査令状が出されたことについて「あからさまな政治的迫害」だと述べた。氏は10月12日にIDFのアビチャイ・アドレー報道官にインタビューした際ことで物議を醸した。(File)
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18 Nov 2023 06:11:29 GMT9
18 Nov 2023 06:11:29 GMT9
  • IDFへのインタビューを巡り訴追に直面するレバノンのジャーナリストは「法的抑圧」を糾弾した
  • イスラエル軍の砲兵隊はメイズ・アルジャバル、ラブ・アル・タラティン、バニ・ハッヤン、フーラを含むレバノン南部への爆撃で応じた

ナジャ・フーサリ

ベイルート:11月17日、レバノンの武装勢力ヒズボラは南部のイスラエルとの国境地帯のイスラエル軍の前哨基地に対する一連のミサイル攻撃が「直接的被害」を引き起こしたと主張した。

ヒズボラの攻撃対象となった軍事目標はラミム前哨基地、アル・タイハト三角地帯、アル・ブルジュ前哨基地、イーロン入植地、およびマルキアとメトゥラにある軍の前哨基地である。

今回の攻撃は、10月8日以来ガザ地区での戦争と並行して国境地帯で続いているイスラエルとヒズボラの一連の衝突の最新のものである。

イスラエル軍の砲兵隊はメイズ・アルジャバル、ラブ・アル・タラティン、バニ・ハッヤン、フーラを含むレバノン南部への爆撃でこれに応じた。

また、イスラエル軍の航空機がチヒネとアル・ダヒラの村に空襲を行った。

イスラエル国防軍(IDF)は声明の中で、複数の「インフラ、武器庫、軍事施設を含むテロリスト関連の標的」を攻撃したと主張した。

これとは別に、レバノンのアル・アラビーヤニュースのキャスター、ラヤル・アレフティアール氏は自身に捜査令状が出されたことについて「あからさまな政治的迫害」だと述べた。

アレフティアール氏は10月12日にIDFのアビチャイ・アドレー報道官にインタビューした際、冒頭で敬称を用いて相手に呼びかけ、「IDF報道官」として取材に応じたことに謝意を表明したが、これが物議を醸すことになった。

アレフティアール氏は後に、ヒズボラ関係者が偽名で行った申し立てを受けてレバノン軍検察官から令状について通知があったと明かした。

「この措置は法的抑圧の形を取った、あからさまな政治的迫害だ」とアレフティアール氏はXに投稿した。「これは、真実や正義とは何の関係もない」

令状の背後にいる人々は「道徳的、国家的、人間的に自分の顔に泥を塗っている」と彼女は述べ、
さらに次のように続けた。「彼らは国家を略奪し、国民を破産させ、レバノンの主権と富を明け渡した人々だ。そして今、自分たちの罪を、自由を抑圧するための作り話で糊塗している。

私は現在からこの世の終わりの日に至るまでレバノン人、人生の最後までアラブ人だ。だから恐れていない。何をしようが、あなた方が私の自由と尊厳、信念を損なうことはできない」

法曹関係の情報筋はアラブニュースに対し、アレフティアール氏は「元受刑者」のグループが訴状を提出したことで、尋問のために召喚されていると話した。

この人物によると、治安部隊が彼女を発見できなければ、1か月後に令状は失効するという。

この関係者はさらに、以下のように続けた。「しかし、軍事法廷の政府委員は本人不在で彼女に対して訴えを起こし、この件を捜査判事に委託することもできる」

アレフティアール氏は現在、レバノン国外で生活している。

レバノンの政党2つが、彼女に対する支持を表明した。

進歩社会党はアレフティアール氏に対する捜索・捜査令状は「まったく正当化不可能であり、我が国の基本的特徴としての自由を誰もが支持しなければならない」と述べた。

ファランヘ党は「ヒズボラによるレバノンに対する不正で恥ずべき組織的運動の被害を受けたあらゆる人」との連帯を強調した。

レバノンの新聞編集者組合はこの問題への介入を拒否した。

組合に近い関係者は「レバノンにはイスラエルと関りを持つことを処罰する法律がある。彼女の行いはこのカテゴリーに該当するのだ」と説明した。

この関係者によると、彼女は「今や敵と取引し、レバノンで裁かれている人々と同等の存在になった」

この人物はまた、アレフティアール氏はレバノンで責任を問われることは承知の上だったのだから、インタビューを行ったことを謝罪するべきだったと述べた。

「さらに悪いことに、この件は緊張緩和と対話の時期ではなく、ガザ地区への猛攻撃が頂点に達した時に起きた」

2日前、現在アレフティアール氏の裁判を扱っている軍事法廷はヒズボラのモハメド・アヤド受刑者を釈放した。

アヤド受刑者は昨年の12月中旬、レバノン南部のアル・アカビヤ地域で国連レバノン暫定軍(UNIFIL)に所属するアイルランド兵を殺害したとして裁判中の身だった。

受刑者は「健康状態」を理由として保釈された。

弁護側はアヤド受刑者の保釈請求に彼が「不治の肝臓疾患」を患っていることを示す診断書を添付した。

保釈の決定はUNIFIL上層部を驚かせ、UNIFIL報道官はこの件をさらに調査中だと述べた。

軍事法廷の政府委員、ファディ・アキキ判事は裁判所の決定に上訴しなかった。

「したがって、あらゆる関係者、とりわけUNIFILは保釈に異議を唱えることはできない」と先の情報筋は述べた。

「裁判所の判決が出るのを待ち、民事裁判官の前で異議を唱えなければならないが、賠償金が得られるだけだろう」

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