ベイルート:レバノン南部に位置する市場町ナバティエの郊外で18日、イスラエル軍の無人機がアルミニウム工場に2発のミサイルを発射し、火災と広範囲におよぶ被害が発生した。
イスラエル軍がトゥール村近郊の地域で空爆を行ったのは、2006年にイスラエルとヒズボラとの間で起きた34日間の戦争以来となる。
無人機は午前4時、トゥール・クフォー通りの工場を空爆した。最近起きた紛争で工業施設が標的となったのはこれが初めてだと、住民の1人がアラブニュースに語った。
そして、住民らは次のように続けた。「夜中に大きな爆発音で目が覚めましたが、南の空でミサイルが迎撃されたせいだと分かりました」
「それから、工場が攻撃され、爆発音が国境地帯で続き、住民の間に恐怖が広がりました」
ナバティエ出身のサマー氏は、「住民たちはこの地域から引っ越すかどうかまだ決めていませんが、裕福な人たちは、出ていかなければならない場合に備えて、南部から離れた地域に場所を確保しています」と話す。
レバノンに駐留する国連暫定軍は、爆撃地点の近くに位置する町、テイル・ハルファ、チャマー、ナクーラの施設から警告サイレンを鳴らした。
毎日砲撃にさらされている村々の村長らは、「町に残る住民たちの強い心を支えてやる必要があります」と語った。
一方、レバノン議会のナビーフ・ビッリー議長は18日、パレスチナ立法評議会の第一副議長を務めたアフマド・バハル氏の死に哀悼の意を表明した。
バハル氏がガザ地区でイスラエル軍の空爆により死亡したことを受け、ビッリー氏は「イスラエル軍が現在行っているガザ地区への攻撃で(バハル氏は)殉教した」と述べた。
「私たちはこのような犯罪行為がなされたことを、イスラエル軍がガザ地区で行った他の虐殺行為と共に、世界の自由な人々とその代表者である皆さんにお伝えします」
「イスラエルを食い止め、流血と殺戮の構造に終止符を打つ者はいるのでしょうか」
ビッリー氏がそのように語る中、ガザ地区の危機的状況はさらに深刻化し、同地区南部では軍事衝突が新たな段階に突入したと見られている。