
カイロ:エジプトのアブドゥルファッターハ・エルシーシ大統領は24日、低迷するイスラエルとパレスチナの和平プロセスを否定し、その代わりにパレスチナ国家を承認するよう国際社会に呼びかけた。
カイロでスペイン、ベルギーの首相と共同記者会見に臨んだエルシーシ大統領は、イスラエルとパレスチナの紛争終結を目指すプロセスを復活させることは「必要なことではないかもしれない」と述べた。
「この道が30年間頓挫してきた結果」は、別のアプローチを採用しなければならないことを物語っていると同大統領は述べた。
そのためには、「国際社会がパレスチナ国家を承認し、国連に加盟させることだ。これは真剣さを示すことになるだろう」とエルシーシ大統領は付け加えた。
同大統領は、相次ぐガザ紛争における民間人の死者数の多さを指摘し、戦争が勃発したのは、パレスチナ人の願望を実現するために「パレスチナ人の大義を解決するための政治的地平が常に失敗したからだ」と述べた。
エルシーシ大統領の発言は、イスラエルとハマスの間の停戦の初日に行われた。この停戦では、イスラエルの刑務所からのパレスチナ人囚人の解放と引き換えに、ハマスと他のパレスチナ人グループによってイスラエルから連れ去られた人質の解放を伴うものである。
この4日間の停戦協定は、エジプトとアメリカの支援の下、カタールの仲介で締結されたもので、10月7日の戦争勃発から約7週間後のこととなった。
イスラエルはガザ地区で空爆と地上攻撃を開始し、ハマス政府によれば、14,854人のパレスチナ人が死亡し、うち6,150人が子供だという。
この攻撃は、ガザの武装勢力がイスラエル領内で未曾有の襲撃を行ない、イスラエル当局によれば約1200人が死亡したことを受けて開始された。
また、ハマスと他のパレスチナ人グループは攻撃当日、約240人の人質をガザに連行した。
AFP