エルサレム:イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は5日、帰還した人質の家族と面会した。一部の出席者によれば、この会合は激しく、怒りに満ちたものだったという。
この会合は、ガザ地区から100人以上の人質が帰還した7日間の一時休戦の後、ガザ地区で戦闘が再開されたタイミングで行われた。残された138人の人質の運命は依然としてわからない。
「心が痛む話を聞いた。渇きと飢え、身体的・精神的虐待について聞いた」とネタニヤフ首相は記者会見で語った。「私も、皆さんも聞いた。性的暴行や、これまでにないような残忍なレイプ事件についても」
会議に出席した親族の何人かは、政府を痛烈に批判して席を立った。
ダニ・ミラン氏の息子オムリさんは、10月7日にハマスの武装勢力によって約240人のイスラエル人および外国人と共に人質に取られた。ミラン氏は会合でのやり取りによって知性を侮辱されたと感じ、途中で会合を退出した。
「会議で話し合われた内容の詳細には触れないが、この一連のパフォーマンスは醜く、侮辱的で、混乱していた」と彼はイスラエルのチャンネル13に語り、政府はこの問題を「茶番劇」に仕立て上げたと述べた。
「彼らは、『我々はこれをした、あれをした』と言うが、人々を返してくれたのは彼らではなく(ハマスのガザ指導者である)ヤヒヤ・シンワールだ。彼らが事を運んだと言うのが腹立たしい。彼らは一つの動きも指示していない」
この会合は、解放された人質が閣僚たちに拘束中の経験を語る場として意図されていた。人質の家族を代表するある団体は、人質だった人々の一部が述べたとする、匿名の引用文を会合の中で発表した。
引用文は、ハマスによる捕虜への虐待について語ったものであったが、その発表は、いまだ拘束されている親族の運命を案じる家族の声によってかき消された。
「非常に騒がしい会合だった。多くの人が叫んでいた」と、パートナーのアンドレイ氏が人質となっているジェニファー・マスター氏が語った。
イスラエルは、ハマスはまだ多数の女性と子供の人質を取っていると述べている。また、成人男性を人質として取られている家族たちは、彼らを忘れないようにと訴えている。
「私たちは皆、愛する人が家に帰ってくることを願っている。残された女性や子どもたちの帰還を求める人たちもいれば、男性たちの帰還を求める人達もいる」とマスター氏はイスラエルのチャンネル12に語った。
ロイター