
世界保健機関(WHO)は木曜日、南北アメリカ、地中海東部、東南アジア、太平洋西部のWHO加盟国で複数の汚染されたシロップと懸濁薬が確認されたと発表した。
同機関によると、汚染が見つかった製品はパキスタンのPharmix Laboratories製で、モルディブとパキスタンで最初に確認されたという。この有害物質を含んだ製品の一部はベリーズ、フィジー、ラオスでも確認されている。Pharmixからのコメントは得られていない。
さまざまな症状の治療に有効な成分を含むこの液体の医薬品には、許容できないレベルの汚染物質エチレングリコールが含まれていたとWHOはいう。
今回の警告は、インドとインドネシアで製造され、昨年の約300人の子どもの死との関係が取り沙汰されている、同様に汚染された医薬品に関する一連のWHOによる警告の最新のものである。
WHOは声明で、パキスタン製シロップに関して有害事象は報告されていないとしつつも、各国に対して警戒を強化し、2021年12月から2022年12月までに同社で製造された製品を検査するよう求めた。
この汚染は、11月にモルディブ食品医薬品局による定期検査でAlergoシロップに発見され、オーストラリア規制当局によって確認された。
パキスタン医薬品規制当局が実施したPharmix社製造施設の追跡検査では、他の複数の製品も汚染されていることが判明した。11月に規制当局は同社に対し、すべての経口液剤の製造中止を命じるとともに、リコール警告を発している。
WHOによると、Alergoシロップ、Emidone懸濁薬、Mucoridシロップ、Ulcofin懸濁薬、Zincellシロップの計23バッチが汚染されている。これまでのところ、パキスタン国外で見つかっているのはAlergoだけである。
警告によると、許容レベルが0.10パーセント以下であるのに対し、汚染レベルは0.62パーセントから0.82パーセントの範囲であった。これら製品は、アレルギー、咳、その他健康上の問題を治療することを目的として、さまざまな形で考案されている。
「この警告で言及されている基準を逸脱した製品は安全ではなく、特に子どもが使用すると健康被害や死亡につながる可能性がある」とWHOは注意を促した。
ロイター