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リビア沖で60人以上が死亡、移民の新たな悲劇 – IOM

地中海を渡る危険な旅を終え、イタリアのランペドゥーザ島に到着しているアフリカ出身の移民たち。2021年7月2日撮影。(シャッターストック)
地中海を渡る危険な旅を終え、イタリアのランペドゥーザ島に到着しているアフリカ出身の移民たち。2021年7月2日撮影。(シャッターストック)
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17 Dec 2023 10:12:42 GMT9
17 Dec 2023 10:12:42 GMT9
  • 国連機関であるIOMは生存者の話として、船に約86人の移民が乗っていたと伝えた
  • IOMリビア事務所によると、船はリビア北西部の港町ズワラを出航した後、高波に襲われた

トリポリ:リビア沖で船が沈没し、約61人の移民が行方不明となったが、彼らは死亡したと推定されると、国際移住機関(IOM)が16日に発表した。北アフリカ沖で、新たな移民の悲劇が起きた。

IOMリビア事務所はAFP通信に寄せた発表の中で、「多数の移民」が、リビア北西の沿岸部ズワラから出航した後、高波のために船が水没し、死亡したと考えられると述べた。

また生存者の話として、船に約86人の移民が乗っていたことを伝えた。

リビアとチュニジアは、イタリア経由でヨーロッパ各国に到達することを希望し、危険な航海に臨む移民らにとっての主要な出発地点となっている。

同IOM事務所によると、今回の事故では、女性や子どもを含む犠牲者のほとんどがナイジェリアやガンビア、その他アフリカ諸国の出身者だったという。また25人が救助され、リビアの収容施設に移されたと伝えられた。

そして、IOMのチームが「医療支援を提供」し、生存者は皆良好な健康状態にあると同リビア事務所は伝えた。

IOMのフラビオ・ディ・ジャコモ広報官はX(旧ツイッター)で、地中海中部の移民が利用するルートで今年、2250人以上が死亡しているとし、「この悲劇的な数字は海上で人命を救うための対策が、残念ながら、十分に講じられていないことを示している」と記した。

6月14日には、750人を乗せてリビアからイタリアに向かっていた漁船「アドリアナ号」が、ギリシャ南西部沖の国際水域で沈没した。

生存者によると、同漁船には主にシリア人、パキスタン人、エジプト人が乗っていた。生存者はわずか104人で、82人の遺体が収容された。

国連の難民機関によると、今年チュニジアとリビアからイタリアに到着した移民は15万3000人を超えた。

イタリアでは極右のジョルジャ・メローニ現首相が昨年、不法移民の阻止を公約に掲げ、選挙で勝利した。

NATOの支援による蜂起でムアンマル・アル・カダフィ氏の独裁政権が倒され同氏が殺害されて以来、リビアでは10年以上にわたり暴力がまん延し、同国は恐喝から奴隷所有に至るまで、幅広い虐待行為で告発されている人身売買業の温床となっている。

AFP

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