
アンカラ:トルコ国防省は23日、2日間で同軍の兵士12人が殺害されたことを受け、シリアおよびイラク北部のテロ集団に関係する標的に対する航空作戦を開始したと発表した。
同省のウェブサイトに掲載されたプレスリリースによれば、午後10時(グリニッジ標準時午後7時)に実施された作戦で、「洞窟や掩体壕、シェルター、石油施設、倉庫を含む29の目標が破壊された」という。
AFP通信特派員とシリア人権監視団は、トルコとの国境に近いシリア北東部の石油施設2カ所に対する23日夕の攻撃を報告したが、犠牲者に関する情報は伝えられなかった。
これに先立ち、イラク北部のトルコ軍基地に対する2度の攻撃で、トルコ軍兵士12人が死亡していた。
トルコ政府は、過去25年間、クルド労働者党(PKK)との数十年にわたる戦争のために、イラク北部で数十カ所の軍事拠点を運営してきた。PKKは、トルコとその西側同盟国の多くがテロ組織としてブラックリストに載せている。
トルコのレジェップ・タイップ・エルドアン大統領は23日、イラク北部とシリアの「テロリスト」に対する報復を呼びかけた。
「我が国兵士らの血が無駄になることはない。分離主義の悪党どもは、彼らが流した血の責任を問われるだろう」と同大統領は語った。
「我々は最後のテロリストが排除されるまで、テロを根絶する戦略を断固として実行し続ける」
トルコ政府は当初、23日に「テロリストとの衝突で殉教した」として兵士6人の死亡を発表していた。
その後、それに先立ち22日にイラク北部で発生した攻撃で、別の兵士6人も死亡していた事実を発表し、これをPKKによるものだとした。
トルコメディアの報道によると、22日と23日の攻撃はそれぞれ、ハクルクとザップの付近で発生したという。
10月、エルドアン大統領はイラクとシリアの「テロリスト」に関係する標的への攻撃を強化し続けると宣言した。
PKKは10月1日、アンカラで警察官2人が負傷した自爆攻撃の犯行声明を発表した。
AFP