エルサレム:イスラエルの安全保障内閣は12日、東エルサレムでイスラエル人3人が死亡するなどの一連の襲撃事件を受け、占領下のヨルダン川西岸にある9つの自治区を合法化すると発表した。
ベンヤミン・ネタニヤフ首相官邸は、1967年以降イスラエルが占領しているパレスチナ自治区のヨルダン川西岸地区に対してイスラエルが使用している名称の件を含めた声明で、「エルサレムでの殺人テロ事件を受けて、安全保障内閣は全会一致でユダヤとサマリアの9つのコミュニティを承認することを決定した」と発表した。
その声明において、「これらのコミュニティは長年にわたって存在しており、中には何十年も前から存在しているものもある」と述べている。
これらのいわゆる「野生の」自治区は、イスラエル政府の認可を受けずに建設された。
「民政高等計画委員会が数日中に招集され、ユダヤとサマリアの既存のコミュニティにおける新しい住宅の建設を承認する」とその声明で述べている。
また、エルサレムの治安部隊の強化を含めて、「安全保障内閣は、断固とした対テロ闘争の枠組みの中で、一連の追加決定を下した」と述べている。
ネタニヤフ首相は12日未明、政府会合において、国際法上違法な「自治区の強化」を望んでいると述べた。
280万人のパレスチナ人が住むヨルダン川西岸の自治区には、47万5,000人以上のイスラエル人が居住している。
ネタニヤフ首相はまた、「テロリスト」のイスラエル国籍を取り消す法案を今週中にクネセト(国会)に提出するつもりであると発表した。
この措置は、イスラエルのアラブ人と、イスラエルに併合された都市の一部である東エルサレムに居住資格があるパレスチナ人に適用される。
この発表は、イスラエル・パレスチナ間の暴力が勃発する中で行われた。
東エルサレムのユダヤ人自治区であるラモトでは10日、パレスチナ人が2人の子どもを含む3人のイスラエル人を殺害し、ヨルダン川西岸地区北部では12日、イスラエル軍がパレスチナ人の10代の若者を襲撃して殺害した。
イスラエルとパレスチナの公式情報源に基づくAFPの集計によると、今年に入ってから、イスラエルとパレスチナの紛争で少なくとも46人のパレスチナ人(戦闘員と民間人を含む)、9人のイスラエル民間人、1人のウクライナ人女性の命が奪われた。
AFP