ベイルート:トルコが自国兵士への死者を出す攻撃を受けて、イラクおよびシリアにおける作戦を開始する中、25日にトルコの空爆により、クルド人が支配するシリア北東部で民間人8人が死亡したと、戦争監視団と地元メディアが伝えた。
23日にトルコは、兵士12人が死亡したイラク北部にある基地への2つの攻撃に対する報復として、新たな一連の空爆を発表した。トルコ政府は基地への攻撃はクルド人過激派によるものだとしている。
シリア人権監視団は、攻撃により25日に8人の民間人が死亡したと発表し、以前の死者6名という情報を訂正した。
英国を拠点とし、シリア国内に情報源のネットワークを有する同監視団によると、犠牲者のうち5人はトルコ国境近くの街カーミシュリーにある印刷所の従業員だった。
シリアのクルド系通信社ANHAも8人の死亡を伝えた。
この攻撃は、部分的自治を行うクルド人政府が管理するカーミシュリー地域内を主とする、20以上の標的に命中したと、同監視団と地域のAFP特派員が述べた。
米国が支援し、クルド人が主導するシリア民主軍(SDF)のファルハド・シャニ報道官は、X(旧ツイッター)で、この攻撃により「25以上」の民間施設が破壊されたと述べ、民間人8人の死亡を認めた。
SDFは2019年に、ダーイシュの戦闘員を最後の支配地域から排除するための戦闘を主導した。
23日夜にAFP特派員とシリア人権監視団が、トルコ国境近くの石油施設への攻撃があったと伝えたが、犠牲者の情報はなかった。
10月に警備担当者2人が負傷したアンカラでの攻撃を受けて、トルコは同月にシリア北東部への空爆を激化させた。
トルコ政府と西側の同盟諸国がテロ組織に指定しているクルド労働者党(PKK)の1支部が、2016年以来初めてトルコの首都を襲ったこの爆破攻撃について犯行声明を出した。
トルコは、SDFを支配するクルド人民防衛部隊(YPG)をPKKの分派だとみなしている。
2016年以来、クルド人勢力をシリア北部の国境地帯から追い出すため、トルコは継続的な地上作戦を行ってきた。
2011年に始まったシリアの紛争により、50万人以上が死亡した。この紛争は、反政府抗議運動に対する当局の残忍な弾圧によって始まったもので、外国の軍隊と聖戦主義者が参加する破滅的内戦に発展した。
AFP