アンカラ:イラク北部でトルコ軍兵士12人が殺害されたことを受けて、トルコは今後数か月以内に、同地域に新しく設置された恒久基地を強化する予定だと、エルドアン大統領が28日に語った。
12人は先週、イラク北部に拠点を置く非合法武装組織のクルド労働者党(PKK)の戦闘員と衝突し、死亡していた。
エルドアン大統領は、アンカラでテレビ会議に出席し、次のように述べた。「この数年、我々は恒久基地へとつながる、全長数百キロメートルの道路をイラク北部に建設してきた。わが国の支配下にある新たな場所で、同様の活動を行う」
「春の到来までには、(イラク北部に)新たに設置された基地のインフラを完成させ、テロリストが同地域に足を踏み入れることができないようにする」
トルコ軍はPKKの武装勢力に対抗する手段の1つとして、隣国のイラクで定期的に空爆を実施している。
エルドアン大統領が「テロとの戦いにおける新たな安全保障概念」を宣言し、「テロとテロリストの源を無力化する」計画を策定した後、トルコは2019年からイラク北部で一連の作戦を継続してきた。
クルド人の権利拡大を要求し、イラク北部に大規模な拠点を有するPKKは、トルコ、米国、欧州連合がテロ組織に指定。
同組織は1984年、トルコに対して戦い仕掛け、その後数十年にわたってトルコ国内で数々の襲撃事件を起こし、多数の死傷者を生み出している。
ロイター