アンカラ:トルコは、首都アンカラ近郊にある防衛企業で5人が死亡した攻撃についてクルド人武装勢力を非難した後、水曜日にイラクとシリアのクルド人武装勢力に対して空爆を行ったと発表した。
さらに22人が負傷したこの攻撃について、政府は非合法組織クルディスタン労働者党(PKK)による犯行である可能性が高いと発表した。
数時間後、国防省は声明で「イラクとシリア北部のテロリストの標的に対して空爆作戦が実施された」と発表した。
「テロリストの標的32カ所が破壊された」とし、作戦は継続中であると付け加えた。
トルコやその西側同盟国からテログループとして指定されているPKKは、トルコ国家に対して数十年にわたって反乱を続けている。イラクやシリアのクルド人地域にいくつかの後方基地を構えている。
空爆の発端となった攻撃では、午後3時半過ぎにアンカラの北約40キロ(25マイル)にあるトルコ航空宇宙産業(TAI)の本社で巨大な爆発が起こった。
トルコのメディアは、銃声が鳴り響く中、煙の雲が空に立ち上ったと報じた。この事件は、アリ・ユルリカヤ内務大臣によって「テロ攻撃」として即座に非難された。
ウラジーミル・プーチン大統領との会談のためにロシアに滞在していたレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は、この事件を「わが国の存続を狙った」トルコの防衛産業に対する「凶悪な」攻撃であると述べた。
内務大臣は、負傷者のうち3人が重体であり、2人の攻撃者、「女性と男性」は「無力化された」と述べた。
現時点では、この攻撃に対する犯行声明は出ていないが、同大臣は「この事件の実行方法は、おそらくPKKと関連している」と述べた。
また、同氏は、この攻撃の実行犯を特定するための捜査が継続中であると述べた。
ヤサル・ギュレル国防大臣も「PKKの悪党」を非難した。
「彼らはいつもそうしているように、卑劣で不名誉な攻撃によってわが国の平和を乱そうとした」
「我々は彼らに、彼らがしたことの報いを味わわせるだろう」と彼は述べた。
トルコの副大統領、チェヴデト・イルマズ氏は、犠牲者のうち4人はTAIの従業員で、5人目はタクシー運転手であったと述べた。 これに先立つ報道では、犯人たちは彼を殺害し、タクシーを奪って攻撃を行ったとされていた。
民間チャンネルNTVの未確認情報によると、「テロリスト集団」がビルに押し入り、そのうちの1人が「自爆した」という。一方、他の報道機関は、1時間以上にわたって銃撃戦があったと報じた。
Haberturk TVは「人質事件」が発生していると報じ、別のメディア専門家は「多数の人質」が救出されたと述べた。
トルコ当局は現場からのライブ映像の配信を禁止した。
Sabah紙は、入口の防犯カメラの映像として、口ひげを生やした黒服の若者がバックパックとアサルトライフルらしきものを持っている様子を掲載した。
夜が更けると、現場近くに数十台の救急車が列をなして待機し、青いライトが点滅していた。
トルコの大手防衛企業であり、主要な武器製造業者でもある TAI は、15,500 人の従業員を擁し、500万平方メートルに及ぶ広大な生産施設を所有していると、同社のウェブサイトは伝えている。
この襲撃事件はトルコ全土から非難の声を集め、プーチン大統領はエルドアン大統領との会談の冒頭で「テロ攻撃に関するお悔やみ」を述べた。
ブリュッセル、ベルリン、パリ、テヘラン、ワシントン、そしてNATOの指導者たちからも、犠牲者の遺族に対する非難と哀悼の意が寄せられた。
この襲撃事件は、トルコの政治体制がクルド人武装勢力との長年にわたる紛争の政治的、交渉による解決に傾きつつあるように見えた矢先のことだった。
このタイミングについては、議会第3党で最大野党のクルド系政党「民主主義党(DEM)」も見逃さなかった。同党は、「トルコ社会が解決策と対話の可能性について話し合っている矢先にこのテロ事件が起こったことは注目に値する」と述べた。
事件は、エルドアン大統領の与党連合軍に属する極右政党MHPの党首が、投獄中のPKK指導者アブドゥラー・オジャラン氏を議会に招待し、同氏の運動の解散を宣言するよう呼びかけた翌日に起こった。
PKKは1984年以来、トルコ国家に対して反乱を続け、1999年以降はオジャランが監獄島で独房監禁されているが、これまでに数万人の命を奪っている。
AFP