
アンマン:ヨルダンは、木曜日に、シリア内の親イラン麻薬密輸犯らの倉庫と隠れ家と思われるところに対し空爆を開始したとヨルダンおよび地域の諜報関係者らが語った。
先月、親イラン民兵とつながりのある潜入者が、武器、爆薬で武装し、シリアから大量の荷物を輸送してきたところで、ヨルダン軍と長期にわたる衝突があったが、その後、ヨルダン軍は、麻薬の売人に対して取り締まり活動を強化していた。
関係者がロイターに話したところでは、スウェイダ県の町シャアブにある麻薬売買の有力者の家宅と疑われるところをジェット機が爆撃し、同時にアルGhariya村付近の倉庫にもべつの爆撃が行われた。
どちらもヨルダン国境に近いスウェイダ県内。
麻薬戦争を追ってきたスウェイダ24のラヤン・マールーフ編集長は、爆撃のすぐ後に国境地帯から煙が立ち上るのが見えたと話した。
「最初の爆撃は、イラン民兵につながる主要な麻薬売人を標的にし、もう一つの奇襲は、麻薬が保管されている農場の爆撃だった」とマールーフ編集長は言った。
ヨルダン当局は、西側同盟国同様、レバノンの親イラン過激派集団ヒズボラとシリア南部の大半を支配している他の親イラン民兵が、麻薬と武器の密輸急増の背後にあると言っている。
イランとヒズボラは、ヨルダンの主張を西側のイランに対する陰謀だと言明している。シリアは、シリアの軍部と治安部隊につながる親イラン民兵との共謀を否定している。
ヨルダンは、国境警備の改善に米国のさらなる軍事援助を約束されている。米国は、2011年にシリア内戦が始まって以来、国境検問所の設置に約10億ドルの資金供与をしてきたとヨルダン当局は言う。
国連の専門家らと米国、ヨーロッパの当局者らは、親イラン民兵および10年以上続くシリアの内戦により創設された親政府民兵組織に、違法薬物取引が資金を調達しているという。
内戦で引き裂かれたシリアは、地域の数十億ドルの麻薬取引の主要な場所となっていて、ヨルダンは、カプタゴンとして知られているシリア製アンフェタミンが、石油資源に恵まれた湾岸諸国へ向かう重要な通過ルートとなっていると西側麻薬対策当局と米国は言う。
ロイター