
イラン・ケルマーン:2024年1月5日金曜、イラン当局は、殺害された軍司令官の追悼式典中に爆発が2度発生し100人近くが犠牲となった事件について、関与が疑われる11人を治安部隊が逮捕したことを発表した。
2024年1月3日水曜にイラン南東部ケルマーンで発生したこの爆破事件については、ダーイシュが犯行声明を出している。
イラン情報省は声明で、治安部隊はケルマンで自爆テロを起こした2人を支援したとして2人を拘束、イランの他の地域に拠点を置く9人も事件との関連が疑われるとして拘束したと発表した。
1979年のイスラム革命以来、イランで最も死者の多い爆破テロとなった。
1月5日金曜、犠牲者らは埋葬された。弔問客は棺を前に涙を流し、群衆は「復讐、復讐」と唱えたと国営テレビが伝えた。
2020年にイラクで米軍の無人機による攻撃で殺害された軍司令官、ガーセム・ソレイマニ氏の追悼式典中に発生した2回の爆発で、100人近くが死亡した。
イスラエルとガザ地区のハマスとの戦争が、発生から3か月に迫り、地域が緊迫したムードに包まれるなかでの爆発であった。
イラン情報省によると、当局は爆破装置や原料、爆弾ベスト、遠隔操作装置、起爆装置、爆弾ベストに使用されたペレット1000個を押収したという。また、自爆犯のうち1人はタジク人であることが確認されたという。
1月4日木曜、ダーイシュは、メンバーの2人が爆発物が入ったベルトをソレイマニ氏の追悼式典で集まった群衆の中で爆発させたと声明を出した。
革命防衛隊の少将、フセイン・サラミ氏は、ケルマーンのイマーム・アリ宗教センターで行われた葬儀の席上で「どこにいようと、我々はあなたを見つけ出す」と述べた。
イラン大統領、イブラヒム・ライシ氏はテレビ演説で「行動を起こす時期と場所は、われわれが決める」と述べた。
ダーイシュは、2022年に15人が死亡したイランのシーア派寺院襲撃事件の犯行声明を出しており、またそれ以前では、2017年にイラン国会議事堂とイラン・イスラム共和国の創始者、ルホラ・ホメイニ師をまつる霊廟の同時爆弾テロについて犯行声明を出している。
AP