イラン、テヘラン:国連教育科学文化機関(ユネスコ)は17日、イランの古代交易路沿いに置かれていた旅人の休憩所、キャラバンサライの一部を世界遺産リストに追加した。
56か所のキャラバンサライは、イランで作られた建造物のほんの一部ではあるが、リヤドで開かれた第45回世界遺産委員会で登録されることが決定した。
ユネスコのウェブサイトによると、キャラバンサライでは「隊商、巡礼者、その他の旅人に対し、宿、食料、水」などを提供していた。
イランにはシルクロードなど、アジアとヨーロッパを結ぶ歴史的な交易路が存在し、国内を横断するように走るその道に沿って200を超えるキャラバンサライがある。
「これらは、イランで最も影響力と重要性を持ったキャラバンサライの例だと考えられており、多岐にわたる建築様式、気候条件への適応方法、建設素材などのほか、数千キロの範囲に広がって存在すること、何世紀にもわたって建設されたことなどが特徴である」とユネスコは述べた。
今回登録されたキャラバンサライには、セムナーン市近郊のカスル・エ・バフラム、コム近郊のデイル・エ・ガチン、ヤズド近郊のアンジレ・サンギなどがある。
イランには現在、アケメネス朝時代の首都だった古都ペルセポリス、北西部に位置するアルメニア修道院、街自体が歴史遺産であるヤズドなど、ユネスコに登録された史跡が27か所ある。
AFP