
カーミシュリー:トルコの攻撃が発電所とインフラを襲い、シリア北東部の数百の村や町が停電に見舞われたと、この地域で部分的自治を行うクルド自治政府が15日に発表した。
クルド自治政府は、トルコが12日から発電所や製油所などのインフラを主な標的として多数の攻撃を行ったと発表した。
トルコは、イラクで12日にクルド人武装組織と思われる敵との衝突によりトルコ兵9名が死亡したことへの返報として、シリア北部のクルド人武装組織に対して空爆を行ったと発表した。
クルド自治政府は15日の声明で、トルコの攻撃により停電となっている数百の村や町をリストアップし、製油所への損害についても伝えた。
自治政府は「トルコの攻撃」を非難し、「不当で、慣習と法を無視した」ものだとした。
自治政府によると、トルコは6つの発電所を攻撃し、このうちの1つは15日に2度にわたって標的となったカーミシュリーにある発電所で、現地では大規模な火災の消火にあたる消防士の姿が見られた。
戦争監視団体のシリア人権監視団は、15日のこれより後に7番目の発電所が標的となったと発表した。
シリアの北東部は、10年以上にわたる戦争と経済的苦境の影響で、長い停電に悩まされてきた。
トルコによる攻撃の前でさえ、標的となった発電所の多くは1日に約10時間分の電力しか供給していなかった。
クルド当局者のヤッセル・アル・スライマン氏は、米国主導のもとで武装組織と闘う国際的連合軍とロシアに、「シリアの人々を支援し...我々の地域に対するトルコの攻撃を止める」よう求めた。
週末にトルコは、シリア北部とイラクでクルディスタン労働者党(PKK)およびクルド人民防衛隊(YPG)のものである標的数十か所を攻撃したと発表した。
YPGは、シリア北東部一帯を管理するクルド自治政府の事実上の軍隊であるシリア民主軍の主要構成組織だ。
トルコはYPGを、トルコとその西側同盟国の多くがテロ組織として指定するPKKの派生組織とみなしている。
PKKが犯行声明を出したアンカラの内務省に対する攻撃を受けて、10月にトルコはシリア北部の数十の施設や軍事基地を標的とした。
2016年以来、トルコはクルド人勢力をシリア北部の国境地帯から排除するために継続的な地上作戦を行ってきた。
また、先週の兵士殺害のあと、「テロの称賛」をしたことを理由に、トルコ警察が18名を逮捕したことを当局が15日に発表した。
内務大臣のアリ・イェルリカヤ氏はソーシャルメディア上で、警察が「テロ組織の称賛」、「テロのプロパガンダの拡散」、トルコのイラクにおける作戦に関する「誤解を招く情報の拡散」を理由に18名を逮捕したと述べた。この他にトルコ国内の19名と国外の133名に逮捕状が出されたと、イェルリカヤ氏は加えて述べたが、それ以上の詳細は明かさなかった。
トルコの治安関係者は、PKKの上級構成員で、過去にトルコ軍への複数の攻撃を主導したフルヤ・メルセン氏を、国家情報機構がイラク北部のMetina地域において「無力化」したと述べた。
AFP – ロイター