
ベイルート:イスラエルが再度、交戦規則に違反したことが判明した。23日の午後、イスラエル軍機がイクリム・アル=トゥファ地域のルーミン、フーミン・アル=ファウカ、サルバの間に位置する開けた森林地帯を空爆した。
標的になった地域の住民は、アラブニュースに対し空爆の激しさは言語を絶するものて、「建物も床も揺れた。全員がおののいた」と語った。
ある治安関係者は、「イスラエルは交戦規則に違反したとはいえ、おおむね一般市民を標的から除いている」と述べた。
イスラエル軍は、爆撃している家屋はヒズボラ幹部の家か、武装した過激派が潜伏している家だと主張している。しかしながら、破壊は甚大で、国境地域一帯の経済が麻痺している。
イスラエル軍機は標的地域に向けて2発のミサイルを発射した。大爆発がナバティエとイクリム・アル=トゥファを揺るがし、煙が辺りに立ち込めた。
ヒズボラとイスラエル軍は、南部国境沿いの全戦線で交戦を目撃されている。イスラエルは、ハマムスの丘、チヒネ郊外、マルワヒン、タイル・ハルファ、ラムヤ、ジャバル・ブラット、メイズ・エル・ジャバル南郊外を標的に爆撃を行った。
イスラエルの無人機1機が、アル=ワザニの農地にある輸送コンテナに向けてミサイル2発を発射した。
イスラエル軍の戦闘機は、攻撃開始以来初めて、ジュマイジマ(ティレとビント・ジュベイルの間に位置する村)を急襲した。
レバノンにおける平和維持ミッションであるUNIFILは依然として配備されている一方、事務職員は今も在宅勤務となっている。
イスラエル軍の爆撃中、UNIFILの拠点では警報サイレンが何度も鳴り響き、イスラエル軍が攻撃の地理的範囲をリタニ川南部以外にも拡大し、紛争開始以来まだ攻撃されていなかった南部の村々を標的にしたことが分かった。
一方、ヒズボラは「レバノンとシリアにおける最近の暗殺と、我が国の堅実な村々における民間人と家屋に対する大量のミサイルによる度重なる攻撃に対抗して、ジャバル・アル=ジャルマクのメロン航空管制基地への2度目の攻撃を実行し、直撃した」と発表した。
イスラエル軍の報道官は、「レバノンから発射されたミサイル複数の直撃を受け、メロン航空管制基地のインフラに被害が生じた」と攻撃を認めた。
ヒズボラは「コブラの丘に敵兵が集まっているのをミサイルで狙い、命中させた」とも発表した。
イスラエルのメディアは、上ガリラヤのいくつかの地域でサイレンが鳴り響いたと報じた。ミサイル発射により、この地域の多くの入植地で停電が発生した。
22日の夜、イスラエル軍機がブリダを急襲し、3軒の家屋を標的とした。23日の朝、町が大規模に破壊されたことが明らかになった。
イスラエルがレバノンに対して戦争を始めると脅した後、レバノン保健省は南部とベイルート市内の政府系病院で緊急事態に備えた活動を再開し、レバノンに対する攻撃の可能性がある場合の危機的状況を想定した演習を行った。
ベイルート南部郊外に位置するラフィク・ハリーリ大学病院では、病院スタッフを対象とした訓練が行われた。この訓練には、レバノン赤十字、救急・医療サービス、陸軍司令部、国内治安部隊、ゴベイリー市などの担当官庁が、保健省、世界保健機関、赤十字国際委員会の協力を得て参加した。