
リヤド: ムスリム世界連盟は27日、国連最高裁判所がガザ地区のパレスチナ人に対するジェノサイド(大量虐殺)行為やジェノサイドを呼びかける発言を停止すべきとの予備判決を下したことを歓迎した。
ハーグに本部を置く国際司法裁判所(ICJ)は26日、ガザでの戦争をめぐるイスラエルへの緊急措置の適用を求める南アフリカの要請を支持する判断を下し、ジェノサイドの罪状を破棄するよう求めるイスラエルの申し立てを棄却した。
同裁判所は、パレスチナ人の権利が否定されているかどうかに関する訴えがあると判断した。17人の裁判官で構成される合議体は、イスラエルに対し、同判断を遵守するための進捗状況を1ヶ月以内に報告するよう指示した。
この暫定判決では、ジェノサイド疑惑の是非についての判決には至らなかった。判決までには数年かかる可能性がある。
ムスリム世界連盟(MWL)は声明で、南アフリカの取り組みを称賛するとともに、戦争を止め、ガザの民間人の保護と人道支援の安全な輸送を確保するために、国際社会が継続的に取り組む必要性を強調した。
湾岸協力会議(GCC)のジャセム・アルブダイウィ事務総長は、イスラエルに対する裁判所の判断は、ガザ地区のパレスチナ人に対するイスラエルの「残忍な犯罪」を裏付けるものだと述べた。
アルブダイウィ事務総長は、裁判所がこれらの犯罪を正確に文書化したことを称賛し、裁判所がこの事件の追求を続け、イスラエルが判断を遵守することに基づいて将来的に適切な判決を下すという姿勢を強調した。
「国際司法裁判所の判断は、罪のない市民の保護に関連する国際法や条約、特にイスラエルが民間施設や病院を標的にしたことで違反し、ガザ地区で何万人もの罪のない民間人の殺傷につながったジェノサイド条約(集団殺害罪の防止および処罰に関する条約)に沿ったものである」とアルブダイウィ事務総長は述べた。
湾岸協力会議の同事務総長は、南アフリカと、この訴訟を準備した弁護団の取り組みを称賛した。
同事務総長はまた、イスラエルが判断を遵守し、ガザ地区への攻撃を直ちに停止することを国際社会が確実に行わせる緊急の必要性、およびパレスチナ人の追放を停止し、必要とされるあらゆる支援を提供する必要性を強調した。
同事務総長は、アラブ和平イニシアティブと、東エルサレムを首都とする国際的に承認された独立国家の樹立を求める関連国際決議に基づき、パレスチナ人の正当な権利の実現を支援する湾岸協力会議加盟国の取り組みを改めて表明した。
サウジアラビア外務省も26日、この判決を歓迎し、「イスラエルによる占領行為と国連ジェノサイド条約違反を断固として拒否する」と強調した。
同省は、国際社会がガザ地区での暴力を止めるためのさらなる措置を取り、パレスチナ人に保護を提供し、イスラエル軍の組織的な国際法違反の責任を追及することの重要性を強調した。