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イランは地域で「極めてネガティブな役割」を果たしている、と米イエメン特使

フーシ派に拿捕された貨物船ギャラクシー・リーダー号の絵の前でロケットランチャーを振り回すフーシ派の戦闘員。2024年2月7日、イエメンのサヌアにて。(ロイター)
フーシ派に拿捕された貨物船ギャラクシー・リーダー号の絵の前でロケットランチャーを振り回すフーシ派の戦闘員。2024年2月7日、イエメンのサヌアにて。(ロイター)
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08 Feb 2024 04:02:57 GMT9
08 Feb 2024 04:02:57 GMT9
  • ティム・レンダーキング特使は、イランの民兵組織支援を非難し、米国はフーシ派に対する国際的な圧力を結集して事態の沈静化を図る「決意」だと述べた
  • レンダーキング特使:「我々がこれ以上ないほど感じているのは、イランが、援助、情報共有、船舶への攻撃支援により、フーシ派を大いにサポートしているということだ」

サイード・アル・バタティ

アル・ムッカラー:紅海での敵対行為はイエメン内戦を勃発させるリスクがある、と米国イエメン特使は述べ、反フーシ派勢力が緊張を利用して、フーシ派民兵組織に対する軍事作戦を再開する可能性があると警告した。

ティム・レンダーキング特使は、イランの民兵組織支援を非難し、米国はフーシ派に対する国際的な圧力を結集して事態の沈静化を図る「決意」だと述べた。

中東研究所主催で6日に行われたバーチャル・パネルディスカッションにおいて、レンダーキング特使は録画インタビューの中で次のように語った。「我々がこれ以上ないほど感じているのは、イランが、援助、情報共有、船舶への攻撃支援により、フーシ派を大いにサポートしているということだ」

「この紛争を煽ることで、イランはこの地域で極めてネガティブな役割を果たしている」と同氏は付け加えた。

11月以来、フーシ派民兵は紅海、アデン湾、バブ・アル・マンダブの商船や艦艇に向けて何十機もの無人機やミサイルを発射し、商船を拿捕することもした。フーシ派はこれらの行為を、パレスチナと連帯し、イスラエルによるガザ包囲を停止させるための試みと主張している。

同国への重要な物資や人道援助の供給が途絶える可能性を警告されているにもかかわらず、フーシ派民兵組織は、紅海での軍事作戦の停止を求めるイエメン国内および国際社会からの要請に抵抗している。

米中央軍司令部は7日、フーシ派がその前日に、紅海とアデン湾に向けて6発の対艦弾道ミサイルを発射したと発表した。

3発は、アデン湾のマーシャル諸島船籍のMVスター・ナシアを狙ったものだった。

うち1発は船舶近くで爆発して軽微な損害を与えたが、負傷者はいなかった。もう1発は海上に着弾、3発目は、12月にプロスペリティ・ガーディアン(繁栄の守護者)作戦の一環として紅海に派遣された、米駆逐艦USSラブーンによって撃墜された。

残りの3発は、紅海南部の英国所有の貨物船MVモーニングタイドを狙ったものと思われるが、海中で爆発した。

レンダーキング特使は、船舶に対するフーシ派の無人機やミサイルによる攻撃のために、国連が仲介するイエメンの和平プロセスは停止しており、すでに悲惨な人道危機が悪化していると述べた。フーシ派が支配する地域では、国際的な船舶への攻撃に資源が使われる限り、各国は和平ロードマップの重要事項である給与支払いの援助を避けるだろうと警告した。

「フーシ派の行動はイエメンの平和を損なうもので、戦争、インフラの損傷、人道援助物資の不足のために、すでに大きなストレスと緊張にさらされているイエメンの一般市民をますます苦しめることになる」

レンダーキング特使は7日に、リヤドでイエメン大統領指導評議会のラシャド・アル・アリミ議長と会談し、同地域への訪問を開始した。イエメンの公式通信社SABAによると、米国によるイエメン経済への財政援助、イスラエルのガザ戦争の影響、イエメンにおける国連主導の和平努力が話し合われた。

フーシ派はサヌアで、彼らが国際海運の安全を損なっているとのアメリカの訴えを否定し、作戦開始以来、何百隻もの船舶が問題なく紅海を航行しており、同ルートを避けているのはわずかな数の船舶だけである主張した。

フーシ派のアブドゥル・ワハブ・アルドゥラ運輸相は6日、サヌアで開かれた実業家の会合で、昨年11月19日から12月19日までに、2128隻の船舶が紅海からスエズ運河を通過し、喜望岬にルート変更したのは55隻だけだったと述べ、米国主導のプロスペリティ・ガーディアン(繁栄の守護者)作戦が紅海の国際航行を危険にさらしていると非難した。

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