ロンドン: 英国警察は24日、国際捜査の結果、エジプト人男性を、北アフリカからヨーロッパへ地中海を横断しての移民の密航を計画した疑いで、告発したと発表した。
英国の国家犯罪対策庁(NCA)は21日、ロンドン西部の自宅近くでアフメッド・ラマダン・モハマド・エイブド氏(40)を逮捕した。捜査には、イタリアの検察、沿岸警備隊、金融犯罪捜査官も関与している。
エイブド氏は24日未明にロンドン西部の治安判事裁判所に出廷し、不法移民を助長した罪で起訴された。
裁判所は、次回7月24日にロンドン南部のサザーク・クラウン裁判所に出廷するまで同氏を拘留するよう命じた。
同氏は英国の自宅を拠点として、千人以上の移民をリビアからイタリアへ地中海を経由し密入国させる計画を首謀した疑いが持たれている。
NCAは、同氏が北アフリカの密入国あっせんネットワークと協力し、一度に百人単位の移民を運ぶ渡航計画を手配し、渡航の期間中に協力者と連絡を取り合っていたとしている。
そのうち数回は、イタリア当局が捜索救助活動に出る事態になったと英国の警察当局は指摘しており、使用されたボートを「死の罠」と形容している。
「密入国あっせんは国際的な問題であり、ルートのあらゆる段階でこれに対処することがNCAの優先事項である」とNCAの上級捜査官であるダレン・バー氏は述べた。
「組織的犯罪集団が渡航に使用するタイプのボートは死の罠である。そして、地中海での事故により不幸にも多くの死者が出ていることも、その危険性を示している」と同氏は付け加えた。
「我々は、密航を阻止し、国内外の密入国あっせん者を逮捕するために、引き続き情報を共有し、各パートナーと行動を共にしていく」
AFP