
ロンドン:イスラエルのジャーナリストが、ベンヤミン・ネタニヤフ首相は「人質全員の死を望んでいる」と発言したことで、停職処分を受けた。
11日の生放送で、チャンネル13のギル・タマリー氏は「ネタニヤフ首相は人質を解放することに本物の関心も意欲もない。彼は自分の都合で、全員が死んで殉教者になることを望んでいる」と語った。
同氏はこう続けた。「この文脈では、首相が何に抗っているのか、つまり、自分が合意した協定に逆らっていることを忘れてはならない。自分の組織のトップ。彼が派遣し、こうしたことに同意する許可を与えた人物だ」。
「ネタニヤフ首相は、人質を生きて連れ戻すことを望んでいない。私たちはこれを理解し、受け入れる必要がある」。
この報道が反発を呼んだ後、タマリー氏は謝罪し、「これがネタニヤフ首相が最も望んでいることなのかどうか、明白ではない」と述べた。
物議を醸したにもかかわらず、同局は14日に同氏は仕事に復帰すると発表した。
ネタニヤフ首相の与党であるリクード党は、「ニュース13があれば、ハマスに自分たちのメディアは必要ない」と皮肉った。
この事件は、イスラエルがカイロに交渉官を派遣し、米国、エジプト、カタールの高官と人質解放交渉に臨む意向だという報道と重なった。
ネタニヤフ首相は先に、停戦と捕虜交換を求めるハマスの提案を拒否し、過激派組織ハマスに「圧倒的勝利」をおさめるまで戦争を継続すると述べていた。
10月7日にハマスに拉致された人質は、11月下旬の1週間の停戦中に105人が解放された後も、約130人がまだガザ内に留まっていると見られている。