
カイロ:米国防省は16日、インドに向けて原油を運んでいたパナマ船籍のタンカーが紅海でミサイル攻撃を受けたと発表。
米国防省によると、イエメンから発射されたミサイルはM/Tポルックスの左舷に命中した。
16日の未明、英国海運貿易オペレーション(UKMTO)事務所と英国の海上警備会社アンブリーは、イエメン沖のモカ港から北西72海里(133km)でパナマ船籍のタンカーがミサイル攻撃を受けたと連絡があったことを発表した。
「船舶は……軽度の損傷を受けた。乗員たちにケガはなく、無事だと伝えられた」とアンブリー社は述べた。
「これは国際的な船舶に対する違法な攻撃のさらなる例であり、フーシ派に攻撃停止を求める多くの共同声明や国際的な声明が出された後も続いている」と国防省の報道官は述べた。
LSEGのデータによると、M/Tポルックスは1月24日に黒海に面したロシアの港町ノヴォロシースクから出航し、2月28日にインドのパラディープで荷揚げ予定だった。インディアン・オイル社は、東部オディシャ州パラディープで一日30万バレルの原油を精製している。
この船舶はオーシャンフロント・マリタイム株式会社SAが所有し、シー・トレード・マリンSAが運航している。両社の代表にコメントを求めたが、回答はすぐには得られなかった。
アンブリー社によると、M/Tポルックスの北東3海里(約5km)の場所を航行中の別の船舶が航路を変更し、タンカーから離れる様子が観測された。
イランが支援するイエメンのフーシ派は、パレスチナ人との連帯を掲げ、紅海を航行する船舶への攻撃を続けると述べた。
フーシ派の指導者アブドルマリク・フーシ氏は15日のテレビ演説の中で「我々の作戦は敵に大きな影響を与え、大成功と真の勝利をもたらした」と述べた。
船舶への攻撃は国際貿易を混乱させ、インフレへの恐れやイスラエルとハマスの戦争拡大への懸念を引き起こしている。
ロイター