
カイロ:ハマスの政治局長を務めるイスマイル・ハニヤ氏が20日、エジプトの当局者と会談するためカイロに到着したとハマスが発表した。数日前、イスラエルとの新たな休戦は先行きが不透明になっていると仲介国らが明かしていた。
カタールに拠点を置くハマスの政治局長は、「エジプトの当局者と会談を開き、政治的情勢や現地の状況について意見交換を行う」と、声明で発表した。
ハマスの代表団はまた、「武力侵攻を食い止め、市民に安心をもたらし、パレスチナ人の目標を達成するための取り組み」についても議論を行うという。
先週、イスラエルとハマスの交渉担当者は立て続けに会合を行ったものの、仲介するエジプト、カタール、米国は、4か月以上にわたる激しい戦闘を停止させる取り組みを前に進めることができなかった。
カタールのムハンマド・ビン・アブドルラフマン・アール・サーニ首相は、17日に開かれたミュンヘン安全保障会議で、「ここ数日の動きを見る限り、見通しはあまり良くありません」と述べた。
ハニヤ氏は、17日の声明でハマスからの要求を改めて提示したが、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相はその一部を「妄想」だとして一蹴した。
この要求には、戦闘の休止、イスラエルのガザからの撤退、イスラエルによるガザ地区封鎖の解除、数十万人に及ぶパレスチナ人難民の避難所などを実現することが含まれている。
昨年10月7日に前例のない襲撃事件が発生し、AFP通信がイスラエル当局の発表を基に集計した数字によると、民間人を中心に1,160人が殺害された。イスラエルはこの事件に対する報復措置として、ハマスを壊滅させると宣言している。
ハマスが運営するガザ保健省によれば、イスラエルの報復攻撃により、ガザでは29,195人(主に女性と子ども)が死亡したという。
AFP通信