ローマ:トラックの隊列が銃撃、強奪されたことを受け、国連の食糧支援機関は20日、広範な飢餓に直面しているガザ北部への支援供給を一時停止したと発表。
18日、国連世界食糧計画(WFP)は3週間ぶりに食糧の供給を再開したが、トラックの隊列が「社会秩序の崩壊により完全な混乱と暴力に直面した」と述べた。
イスラエルとハマスによるガザ地区での戦争開始から20週間が経ち、国連の複数の機関は、食糧と安全な水の不足が深刻であると警告した。また、WFPはチームから「前例のないほどの絶望」が伝えられたと述べた。
ローマに拠点を置く同機関は、食糧を積んだトラックを7日間にわたり毎日輸送するはずだった。
だが18日、トラックの隊列は「何度もトラックに乗り込もうとする人たちをかわさなければならず、その後ガザ市内に入ってすぐに銃撃を受けた」という。
「19日、北部への2度目のトラック輸送を行いましたが、社会秩序の崩壊による完全な混乱と暴力に直面しました」
「複数のトラックが強奪され……運転手は殴られました。残っていた小麦粉はガザ市内でトラックから勝手に出され、分配されました」と同機関は述べた。
WFPは「安全に分配できるようになるまでは」食糧の供給を一時停止せざるを得ないと述べた。
これにより「現地の状況がさらに悪化し、より多くの人々が餓死する恐れがある」ため、これは軽々しく決めたことではないと述べた。
戦争開始以来、ガザは食糧危機に陥り、外部からの支援は厳しく制限されている。
戦争の発端となったのは10月7日のハマスによるイスラエル南部への攻撃だ。イスラエルの公式データに基づくAFPの統計によると、これにより約1,160人が死亡し、そのほとんどが一般市民だった。
ハマスが実効支配する地域の保健省によると、イスラエルの攻撃によるガザの死者は2万9,000人以上で、ほとんどが女性と子どもだという。
AFP