
ドーハ:イスラエル・ハマス戦争の停戦交渉を妨げている重要課題は、避難民の帰還に対するイスラエルの反対であると、仲介者のカタールが水曜に述べた。
カタールのシェイク・モハメッド・ビン・アブドルラフマン・アール・サーニー首相兼外相は記者会見で、「イスラエルがまだ同意していないIDP(国内避難民)の帰還が、われわれが行き詰まっている最大題だ」と述べた。
同氏は、「もうひとつの未解決の問題は、ハマスが解放した人質1人あたりと引き換えにイスラエルが解放するパレスチナ人捕虜の数に関するものだ。この問題は解決できると信じている」と続けた。
カタールは、米国やエジプトとともに、ガザ地区の停戦と、イスラエルの刑務所に収容されているパレスチナ人捕虜とイスラエルの人質の交換に関して、数週間にわたる水面下の協議を行ってきた。
調停者たちは、ラマダンが始まる前に停戦することを望んでいたが、協議は停滞し、イスラム教の聖月はもうすぐ終わる。
同首相によれば、主要な対立は、2月にパリで行われた交渉で合意を妨げたものと変わっていないという。「残念ながら、2月にパリで交渉していたときに行き詰まった点は、基本的に(今も)同じです」と記者団に語った。
カタール政府高官は、訪問中のスペインのペドロ・サンチェス首相との共同記者会見で、「我々は妥協案を模索し、解決策提案のために最善を尽くしている」と述べた。
エジプトのテレビ局アルカヘラは、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相が再交渉を承認した2日後の先週日曜に、カイロで協議が再開されると報じた。
イスラエルとハマスが交渉の失敗を非難し合っている。
ネタニヤフ首相は日曜に、ハマスが交渉において「立場を硬化」させていると非難し、また水曜にハマス指導者のイスマイル・ハニヤ氏は、イスラエルは交渉において「先延ばしを続けている」と応酬した。
戦争は、ハマスがイスラエルに対して前例のない攻撃を開始したことから始まり、AFPがイスラエルの公式発表から集計したところによると、民間人を中心に約1160人が死亡した。
イスラエル軍はハマスに対して報復攻撃を行い、ハマスが統治するガザでは少なくとも3万2975人が死亡した。
パレスチナの武装勢力は、10月7日のイスラエル攻撃で約250人のイスラエル人や外国人の人質を拘束したが、11月の1週間の停戦中に数十人が解放された。
AFP=時事通信