Since 1975
日本語で読むアラビアのニュース
  • facebook
  • twitter
  • instagram
  • Home
  • トルコはコロナウイルスの恐れから数千人の囚人を釈放する態勢にある

トルコはコロナウイルスの恐れから数千人の囚人を釈放する態勢にある

22 Mar 2020
コロナウイルスの感染が拡大するなか、フェースマスクを着け、防護服を着た当局職員がスルタンアフメト・モスクの外にある椅子を消毒。2020年3月21日土曜日於イスタンブール(AP)
コロナウイルスの感染が拡大するなか、フェースマスクを着け、防護服を着た当局職員がスルタンアフメト・モスクの外にある椅子を消毒。2020年3月21日土曜日於イスタンブール(AP)
Short Url:
Updated 22 Mar 2020
22 Mar 2020

アラブニュース

(アンカラ発)刑務所におけるコロナウイルスの感染拡大が懸念されるなか、トルコ政府が提案した刑法改革案が今週議会で優先的に審議されることになる。

刑法改革によって1度に約3万人の囚人の釈放がなされる見込みであり、例外はテロや薬物、女性や子供に対する暴力、性的虐待に関して起訴され、収監されている者たちである。

よって、テロの容疑がかけられているジャーナリストや政治家、人権擁護活動家は除外されるであろう。

トルコには375箇所の刑務所に27万人を超える囚人がいる。トルコの刑務所は過密であると強く批判されており、弁護士や権利擁護グループが、囚人が床の上で眠っていると数多くの報告をしている。このことは囚人の間でコロナウイルスの感染が急拡大する契機となるかもしれない。

クルド人民民主党(HDP)を支持する人々は刑務所でコロナウイルスの感染が発生していると主張しているが、トルコ政府はそのような主張を否定している。

ヒューマン・ライツ・ウォッチのトルコ事務所長エマ・シンクレア・ウェブ氏はアラブニュースに対して「本来ならそこにいるべきでない何千人もの人々がトルコの刑務所にいるということは事実なのです。これらの人々は大部分テロの罪で告訴されていますが、多くの場合、そのような罪を立証する証拠は全くないのであり、それでも彼らは囚人の中で最も重大な犯罪者の類型に入るとされています」と述べた。

シンクレア・ウェブ事務所長は、「起訴事由が重大なものであるようにみえることから、政府は現在、まさにこの類型の囚人を囚人釈放計画から除外することを提案しようとしています」と述べた。

同事務所長はまた、「この類型の人々の中には暴力活動に従事した者もおりますが、大部分はそうしたことをしておらず、中にはジャーナリストや人権擁護活動家オスマン・カバラ、クルド人の政治家たち、たとえばセラハッティン・デミルタスなどがいます」とも述べた。

シンクレア・ウェブ事務所長は、拘束のなされ方が恣意的性格を有することに鑑み、そのような暴力活動に従事していない囚人を釈放対象者から除外しようとするいかなる動きも、そうした人々が再度政治的理由から差別されているのではないかとの懸念を惹起することになると述べた。

「もしそもそも収監すること自体が政治的であるのであれば、釈放対象から彼らを除外することもまた政治的です」とシンクレア・ウェブ事務所長は付け加えた。

イスタンブール法律家協会の人権センター長であるトゥーチェ・ドゥイグー・コクサルは、刑法改革は万人に平等に適用されるべきであり、その理由は、刑法改革の目的が囚人の公衆衛生を保護することにあるからであると述べた。

トゥーチェ・ドゥイグー・コクサル人権センター長は「もしこの改革の基本的な理由が刑務所の収容の過密度に対処することにあるのだとすれば、収監することは最終手段とされるべきですし、そのような心理的変化は、関連する全ての刑法上の慣行に適用されるべきです」とアラブニュースに述べた。

コロナウイルス感染拡大阻止のための措置として囚人への訪問禁止もある。この禁止令が発令された後、トルコジャーナリスト協会及び国境なき記者団は、政府に対し、トルコにいる、逮捕されているすべてのジャーナリストを釈放するよう促した。

コクサル人権センター長は、収監されているジャーナリストを除外するいかなる改革も、表現の自由の観点から問題となると述べた。

老いていたり疾病に罹患したりしている囚人を自宅監禁にすることも議論されている。シンクレア・ウェブ事務所長は、テロ容疑で起訴されている囚人であって65歳を超える者あるいは基礎疾患を有する者は数多いと述べた。

「そして、テロの罪状で収監されている者の中には赤ん坊をかかえた女性もいます。起訴され裁判にかけられた罪状、あるいは有罪判決となった罪状ゆえに、彼らから健康を保持する権利を奪ったり、差別的政策を不利に適用したりすることが正当化できると主張することは不可能です」とシンクレア・ウェブ事務所長はつけ加えた。

公式データによると、囚人数は2014年から2017年の間に88千人増加した。国家の人口に対する有罪判決を受けた者の割合をみると、経済協力開発機構(OECD)諸国の中でトルコは米国に次ぐ第2位である。

Most Popular
Recommended

return to top