
テヘラン:イランの裁判所は木曜日、ワシントンがイスラム共和国に制裁関税を課した後、スウェーデンの企業が稀な皮膚疾患に苦しむ人々のための特殊なドレッシングや包帯の供給を停止したことに関し、米国政府に67億ドル以上の賠償金を支払うよう命じた。
テヘランの国際関係法裁判所による命令は、イランが昨年、西側諸国との緊張の中、ホルムズ海峡でアメリカのエネルギー会社シェブロン社向けの5000万ドルのクウェート原油の積荷を差し押さえた後、表皮水疱症に苦しむ人々のための裁判をめぐって出されたものである。
国営IRNA通信の木曜日の報道では、67億ドルの賠償命令は、被害者の家族や身体的・精神的被害を受けた人々を含む300人の原告のために提出されたものであるとしている。IRNAによれば、スウェーデン企業の決定後、約20人の患者が死亡したという。
表皮水疱症はまれな遺伝性疾患で、全身と目に水疱ができる。信じられないほどの痛みを伴い、罹患者は死に至ることもある。この病気に苦しむ若者は、皮膚が蝶の羽のようにもろく見えることから「バタフライ・チルドレン」と呼ばれている。
テヘランが関連した攻撃や、イランに拘束され両国間の交渉の駒として使われた人々について、アメリカの裁判官がイランに数十億ドルを支払うよう求める判決を下したため、今回の命令が下された。また、国連の最高裁判所は昨年、米国当局によって凍結されたイラン中央銀行の資産約20億ドルの解放を求めるテヘランの法的提案を却下した。
2018年、ドナルド・トランプ大統領(当時)はイランの2015年の核合意から一方的に離脱し、スウェーデン企業がイラン市場から撤退するきっかけとなったという。イランは現在、包帯を現地生産しているという。
核協定の破棄はイランとアメリカの緊張を激化させ、一連の攻撃と船舶差し押さえを引き起こした。イランは昨年、シェブロンの石油を積んだマーシャル諸島船籍の船を押収した。アドバンテージ・スウィート号と呼ばれるこの船は、水曜日、押収後初めて位置の送信を開始した。
カリフォルニア州サンラモンに本社を置くシェブロンは、アドバンテージ・スウィート号は「偽って押収された」と主張してきた。それ以来、貨物を損失として計上している。
AP