ジュネーブ:世界保健機関(WHO)のトップは、56万人以上の子供たちが初回投与を受けたことを受け、戦禍に苦しむガザ地区における大規模なポリオ予防接種キャンペーンの第一段階の成功を称賛した。
「これは、ガザ地区全体にわたる悲惨な日常の現実の中で、大きな成功を収めたものです」とテドロス・アダノム・ゲブレイェスス氏はX(旧Twitter)上で述べた。
ガザ地区は廃墟と化し、240万人の住民の大多数がイスラエルの軍事攻撃により家を追われ、多くの場合、狭く不衛生な環境に避難せざるを得なかった。
25年ぶりにポリオ感染が確認された後、9月1日には、戦闘の一時停止措置により、10歳未満の子供たちの少なくとも90%を対象とした大規模な予防接種活動が開始された。
ガザ地区の中央部、南部、そして最も行き届かない北部へと順にワクチンを届けたこのキャンペーンの第一段階は、木曜日に終了した。
11ヶ月以上も包囲されているガザ地区では、必要な2回目の投与を行う新たなキャンペーンが約4週間後に開始される予定である。
テドロス氏は「この複雑な作戦を遂行したすべての医療チームに敬意を表する」と述べ、また、子供たちにポリオの予防接種を受けさせるために大勢の家族が参加したことにも感謝の意を表した。
ポリオウイルスは感染力が非常に強く、汚水や汚染された水を通じて広がるのがほとんどである。ポリオウイルスは奇形や麻痺を引き起こし、命を脅かす可能性もある。
主に5歳未満の子供が感染する。
WHOは、地域限定の人道的停戦が尊重され、キャンペーンが実施されたことを歓迎し、戦闘を全面的に停止して、人道支援の輸送路を確保し、紛争地域全体に緊急に必要な支援を届けるよう強く求めている。
「停戦が実現すれば、どれだけのことが達成できるか想像してみてください!」とテドロス氏は述べた。
ガザ地区での戦闘は、10月7日のハマスの攻撃によって引き起こされた。イスラエルの報復攻撃により、ガザ地区では少なくとも41,118人が死亡したと、同地区の保健省は発表している。
国連人権事務所は、死亡者の大半は女性や子供であると発表している。
AFP