• ディアブが悪化している同国の財政危機に対処するための包括的な「ロードマップ」を発表した。
• レバノンの政治家たちは1990年まで15年続いた内戦以来最悪の危機に対する責任をなすり付け合ってきた。

ベイルート：レバノンの首相は木曜、政府が当日承認された経済・財政改革計画に基づいて一歩踏み出し、国際通貨基金からの金融援助を求めると述べた。

ハッサン・ディアブ首相は、この計画が悪化している同国の財政危機に対処するための包括的な「ロードマップ」として、内閣から満場一致で承認されたと説明した。同国の財政危機は1975～90年の内戦以来最悪な状況となっている。

「本日、我々はレバノンを深刻な財政危機から抜け出させるため、正しい道を進もうとしていると言える」と、ディアブは述べた。

国際的な援助資金供与者たちはこれまで長い間、2018年に入れられた数十億ドルの担保を解除するためにレバノンが経済の大改革と腐敗防止措置を制定することを求めてきた。

内閣は木曜、ベイルートのバーブダ宮殿で開かれた会議で、長く待ち望まれていた経済救済計画を承認した。この計画は、通貨が暴落し物価が高騰する状況の中で、悪化している財政危機と全国に広がっている抗議運動に対処するように策定されている。

「今日はレバノンにとって歴史的な日だ。初めて経済財政計画を承認するからだ。これまでは計画や将来の見通しを持っておらず、そのために国がほとんど崩壊しかけた」と、閣議の冒頭でミシェル・アウン大統領は述べた。

この計画が最終的に成立する前、数日間に及ぶ抗議運動参加者たちとレバノン治安部隊との間の暴力的な対立が起こった。対立では、憤った多数の若者たちがトリポリの北の都市とシドンの南の港湾都市で現地の銀行を破壊した。コロナウイルスによる数週間のロックダウンの中、経済危機が引き金となって起こった最も深刻な反政府暴動のいくつかにおいて、暴力行為により1人の抗議運動参加者が死亡し、両陣営で数人のけが人が出た。

レバノンの政治家たちは、1990年まで15年続いたレバノン内戦以来最悪の危機に対する責任をなすり付け合ってきた。

国際的な援助資金供与者たちはこれまで長い間、2018年に入れられた110億ドルの担保を解除するために、レバノンが経済の大変革と腐敗防止措置を制定することを求めてきた。しかし同国の経済危機はますます深刻化し、資金不足の政府は3月に初めて公的債務を履行しないつもりであることを発表した。

大部分の人たちは現在IMFに目を向けており、経済救済計画が金融支援協議のための扉を開くことを願っている。これまでのところIMFはレバノンに技術的援助を提供したことがあるだけで、政府が正式に金融支援を求めたことはない。