ワシントン：ガザには「ほとんど何も残っていない」。戦争で荒廃したガザの再建には10年から15年かかるだろうと、ドナルド・トランプ米大統領の中東特使スティーブ・ウィトコフ氏は木曜日、同地域への訪問を終えたAxiosのインタビューで語った。

「人々は自分の家に戻るために北に移動し、何が起こったかを見て、引き返して去っていく……水も電気もない」ガザを訪れたウィトコフ氏は、このニュースサイトに対し、「どれほどの被害が発生したのか、驚かされる」と語った。

不動産投資家でトランプ陣営の献金者でもあるウィトコフ氏は、カタールや他の国家とビジネス上のつながりがあり、イスラエルとパレスチナの過激派組織ハマスとの停戦合意の履行を監督するためにこの地域を訪れていた。

彼の評価は、トランプ大統領がアラブ諸国の一部が関与し、「彼ら（ガザ人）が一変して平和に暮らせるような住宅を別の場所に建設すべきだ」という考えを持ち出した数日後のことだ。

パレスチナ人が独立国家の一部となることを望んでいるガザを離れるという提案は、パレスチナ指導部にとっては何世代にもわたって忌み嫌われてきたことであり、2023年10月にガザ紛争が始まって以来、近隣のアラブ諸国によって繰り返し拒否されてきた。

ウィトコフ氏はAxiosに対し、ガザからパレスチナ人を移動させるというアイデアについてトランプ氏と話し合ったことはないと語った。

今月発表された国連の被害評価では、イスラエルの砲撃の余波で残された5000万トンを超える瓦礫の撤去には21年かかり、最大12億ドルの費用がかかるとされた。

瓦礫はアスベストで汚染されていると考えられており、戦争中に襲われた難民キャンプのいくつかはアスベストで建設されていたことが知られている。瓦礫には人骨も含まれている可能性が高い。パレスチナ保健省は、瓦礫の下には1万人の遺体が行方不明になっていると推定している。

「私たちは5年以内に、ガザのための確かな計画に到達できるという認識がある。しかし、それは不可能だ。これは10年から15年の再建計画だ」とウィトコフ氏はAxiosに語った。

「何も残っていない。多くの不発弾がある。そこを歩くのは危険だ。とても危険だ。現地に行って調査しなければわからなかったことだ」と語った。

ロイター