
東京:宮路拓馬外務副大臣は月曜日、第8回インド洋会議において、「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」という構想は、特定の価値観を押し付けたり、誰かを排除したりするものではなく、法の支配を確保することによって脆弱な国家を保護し、国際社会を分断や対立ではなく協力へと導くことを目的としていると述べた。
この目標を達成するために、宮路氏は3つの重要なポイントについて言及した。それは、自由で公正な経済秩序の維持・強化、海洋の自由を守るための海上法執行能力および海洋安全保障の強化、そしてアジア・中東・アフリカを包含する経済圏の可能性を実現するための連結性の向上である。
宮路氏は、オマーンの首都マスカットで開催された会議において、日本が自由貿易の恩恵を受けることで経済発展を遂げてきたことを強調した。
「分断を克服する自由で公正な秩序は、インド太平洋地域に質の高い成長と繁栄をもたらすための不可欠な前提条件です」と宮路氏は国際的な聴衆に向けて語り、インド太平洋周辺のすべての国々が成長の果実を平等に享受できなければ、同地域の分断がさらに深まる可能性があると警鐘を鳴らした。
また、宮路氏は、インドの国会で安倍晋三元首相が行った「2つの海の交わり」という演説に言及し、アジアとアフリカを結ぶインド洋と太平洋のつながりが一層強まっていると指摘した。
しかし、宮路氏は、世界が協力と分断が交錯する時代に入り、地政学的競争やグローバルな課題といった複雑な危機が増大していると警告した。そして、こうした状況はインド洋地域にも影響を及ぼしていると述べた。