
ジュネーブ:ガザにおける食料、医薬品、シェルターの備蓄は限られており、絶望的な状況にあるパレスチナ人への援助は、イスラエルによるガザへの配送の停止を受けて、台無しになる可能性があると、人道援助団体が月曜日に発表した。
イスラエルは日曜日、過去6週間の戦闘を停止した停戦をめぐるにらみ合いがエスカレートする中、ガザへの援助トラックの進入を阻止した。
「ここ数週間に入ってきた物資の多くは、すでに配給された」と、ガザにいる国連関係者はロイターに語った。
医療チャリティー団体「国境なき医師団」は、16ヶ月に及ぶ戦争の後、いまだに生活必需品の不足に苦しんでいる200万人のパレスチナ人にとって、援助の停止は大きなプレッシャーになるだろうと警告した。イスラエルは以前、ハマスが援助を乗っ取ったとして非難したが、ハマス側はこれを否定している。
「食料へのアクセスや清潔な水へのアクセスがこれ以上困難になれば、壊滅的な結果を招きかねない。食料や物資の価格の高騰は、恐怖と不安を生み出しています」と、MSFのガザ緊急コーディネーター、キャロライン・セギン氏はロイターに語った。
ガザ政府メディアオフィスのサラマ・マルーフ代表は、少なくとも2週間分の食料が市場に出回っていると述べ、ガザの人々にパニックに陥らないよう呼びかけた。
物流への影響
国際赤十字連盟によると、援助物資を積んだ300台以上のトラックが日曜日にエジプトから国境を越えるのを止められた。
食料、水、医薬品を保管するエジプトにある5つの倉庫は、現在50%の容量しかなく、有効期限のチェックが行われている。
「今のところ倉庫のキャパシティはあるが、それがいつまで続くかはわからない」と、エジプトにおけるIFRCのユルゲン・ホグル運営コーディネーターはロイターに語った。
国境なき医師団は、エジプトとヨルダンに14台のトラックで支援物資(主に医薬品)を輸送し、ガザへの輸送を待っている。
「もし医薬品が何カ月もトラックの中で維持され、日光にさらされることになれば、医薬品の寿命が短くなり、医薬品の効率が低下することを懸念しています」とセガン氏は語った。
ノルウェー難民評議会(NRC:Norwegian Refugee Council)は、戦争初期に援助が制限されたときのように、各機関が援助物資の輸送を全面的に停止する事態になりかねないと警告した。
NRCのシャイナ・ロウ広報担当はロイターに対し、「援助を倉庫に置いたり、トラックに積んだり、列を作って待たせたりするのは、我々にとってコストがかかる」と述べた。
戦争の最終的な終結を交渉するための第2段階の協議は、まだほとんど始まっていない。イスラエルは、援助物資の搬入停止を発表する一方で、残りの人質全員の解放なしには停戦を認めないと述べた。ハマス側はイスラエルの動きを「脅迫」「合意に対する露骨なクーデター」と非難している。
ハマスが2023年10月7日にイスラエル南部を攻撃し、1,200人が死亡、251人が人質としてガザに連行された。その後のイスラエルの作戦によって、4万8000人以上のパレスチナ人が死亡し、230万人の人口のほぼ全員が避難し、ガザは荒れ地と化した。
ロイター