
ナジア・フッサーリ
ベイルート:レバノンのサード・ハリリ元首相の支持者らは10日、兄であるバハー・ハリリ氏が明らかに政界に復帰しようとしていることに軽蔑の反応を示した。
ハリリ氏の「未来運動」の政治局のメンバーであるムスタファ・アロウシュ氏はアラブニュースに、バハー氏の突然の「父の暗殺以来、離れているレバノンへの熱意」に驚いたと話した。
2人の父親であるラフィク・ハリリ元首相は2005年2月、ベイルート中心部で同氏の車列が、ヒズボラが仕掛けたとされる小型トラック爆弾の攻撃を受けて死亡した。
アロウシュ氏は、レバノンの政治改革を求める勢力を支持するというバハー・ハリリ氏が出した声明に反応していた。
バハー氏は、新型コロナウイルスの世界的流行が終われば、レバノンは「我が国の能力を奪う」ために空疎な宗派的レトリックを使った腐敗した貪欲な体制に戻るだろうと述べた。
同氏は、腐敗した政治体制が原因で「失われたレバノン人の尊厳」の回復を求めた。
「国中の刺激的な活動の負担を担う、強く、責任感があり、正直で、経済的に好調な国家は存在しない」と同氏は述べた。
バハー氏は、「汚職や違法な兵器に反対する民衆の革命」の「正当な要求」に支持を表明した。
同氏は、2005年に父親が暗殺された後、多くの政治家や政党が多党連合を形成し、国と市民の利益を犠牲にして権力と金を蓄積する傾向にあることを批判した。
同氏が言うには、これらの連合は「私たちの取引や公金の窃盗について黙っていてくれるなら、あなたたちの武器や政党の国権侵害について黙っている」ということに基づいて形成されたものだ。同氏によると、これはレバノンやレバノン国民、レバノンの国際的評価を傷つけている。
アロウシュ氏は、バハー氏の声明に納得できる説明を見つけることができなかったと述べた。同氏は、バハー氏の富を利用するために彼をレバノン政治の表舞台に復帰させたい政党がレバノンにあると考えていると述べた。
バハー・ハリリ氏は、1966年にサウジアラビアで生まれたが、20億ドルの財産を所有しているとみられている。2008年にスイスで自身の事業を始めるまで、家族が経営する建設・開発会社、サウジオーガーで働いていた。
ハリリ氏はまた、不動産開発会社Horizonを設立し、ベイルートで大型プロジェクト、ヨルダンのアンマン中心部でアブダリ開発プロジェクトを手がけている。