
ダマスカス:シリアのアフメド・アル・シャラア暫定大統領は月曜日、アブドル・カディル・アル・ハスリヤ氏を、戦火に見舞われた同国の中央銀行総裁に任命した、と国営メディアが報じた。
国営通信SANAは、ハスリヤ氏が新中央銀行総裁の宣誓をしている写真を掲載した。ハスリヤ氏は月曜日、「次の段階における政府の優先事項を議論する 」ための最初の閣議を主導した。
シャラア氏は29日に新政府の樹立を発表した。
シリアの国家通貨は、13年間の内戦で価値が急落したため、中央銀行のポストにとって最大の課題と考えられている。
ハスリヤ氏は、イスラム主義者主導の攻勢で長年の大統領バッシャール・アサドが倒された後、12月下旬に世話役総裁に任命されていたメイサ・サブリーン氏の後を引き継ぐ。
銀行の専門家であるサブリーン氏は、2018年から第一副総裁を務めており、金融機関を率いる初の女性であった。
ハスリヤ氏は1961年生まれで、以前はアラブ首長国連邦とシリアを行き来して暮らしていた。
ベイルートのアメリカン大学で学んだ後、イギリスのダラム大学で金融の博士号を取得した。
アーンスト・アンド・ヤングとして知られていた会計事務所EYとアーサー・アンダーセンに勤務したことがあり、ジュネーブの国際赤十字・赤新月社連盟の財務委員会のメンバーでもあった。
また、国連開発計画との協力のもと、シリアの中央銀行改革のコンサルタントも務めた。
シリア・ポンドは2011年の内戦開始以来、その価値の約90%を失い、1ドル=50ポンドから現在は1万~1万2000ドル程度に沈んでいる。
AFP