• イエメンのイランに支援されたフーシ派が海上貿易を脅かし始めてから、運河の交通は大きく途絶えている。

カイロ：エジプトのスエズ運河からの収入は昨年、ほぼ3分の2に激減したと、当局者が水曜日に発表した。この激減の原因は、重要な水路を通る交通に影響を及ぼしている中東の地域的緊張と戦争にある。

運河はエジプト政府にとって主要な外貨獲得源であり、近年は世界貿易の約10％が運河を経由している。

同運河を運営するスエズ運河庁のフェイスブックに掲載された声明によると、同運河の2024年の年間収入は39億9100万ドルで、歴史的な高水準だった2023年の102億5000万ドルから減少した。

2023年10月7日に始まったガザでの戦争を止めるようイスラエルに圧力をかけるため、イエメンのイランに支援されたフーシ派反政府勢力が海上貿易を脅かし、スエズ運河を通ってイスラエルに向かう船舶を標的にするようになってから、運河の交通は大きく途絶えている。

2023年11月から2024年1月にかけて、フーシ派はミサイルや無人偵察機で100隻以上の商船を標的にし、2隻を沈没させ、4人の船員を殺害した。反政府勢力は、戦争が続く限り攻撃は続くと主張し、この地域の海運に壊滅的な打撃を与えた。

エジプト運河当局によると、2024年に運河を通過した船舶はわずか13,213隻で、26,000隻以上が通過した2023年に比べて50％減少した。

それでも、運河管理局のオサマ・ラビエ局長は、今回の攻撃はこの地域に対する挑戦ではあるが、エジプトがスエズ運河の航行と海上サービスを提供し続けることを妨げるものではないと述べた。

国際通貨基金（IMF）は2024年3月、紅海で船舶が襲撃されたことを理由に、同年1～2月のスエズ運河貿易が前年比で50％減少したと報告した。

エジプトのアブドゥルファッターハ・エルシーシ大統領は2015年、スエズ運河の大幅な拡張工事を完了させ、第2の航路を追加し、世界最大級の船舶を扱えるようにした。

地中海と紅海を結ぶこの運河は1869年に開通した。世界貿易の大動脈として、石油、天然ガス、貨物にとって極めて重要な役割を果たしている。運河当局は、1日に北回りと南回りで1回ずつ護衛艦を派遣するシステムを運営している。

AP