
パリ:政権奪取後初の欧州訪問となるシリア・アラブ共和国の指導者アフマド・アル=シャラア氏が水曜日、パリのエリゼ宮に到着し、エマニュエル・マクロン大統領の出迎えを受けた。
エリゼ宮での注目度の高い会談に先立ち、アル・シャラア氏は、追放された支配者バッシャール・アル・アサドのもとで拘束された人々の拷問された死体を描いた何万枚もの写真を持ち出していた「シーザー」として知られる内部告発者に会った。
「アル・シャラア氏とアサド・アル・シャイバニ外相は「パリ訪問の傍ら、『シーザー』として知られるファリド・アル・マダン氏と会談した」とシリア大統領府は声明で発表し、会談の画像を掲載した。
アル・マダン氏は2月、カタールの放送局アルジャジーラとのインタビューで、長年シーザーというペンネームでシリアの軍事写真家としてのみ知られていた自身の素性を明かした。
彼は2013年にシリアを脱出し、その2年前にシリア戦争が勃発し、反政府デモが残忍な弾圧を受けた後に撮影された約55,000枚の生々しい写真をフラッシュドライブに入れて持ち出した。
専門家によって鑑定されたその写真には、シリアの刑務所で拷問され、餓死した死体が写っている。
彼はアメリカ議会の委員会で証言し、彼の写真がきっかけとなり、2020年にアメリカの法律が制定され、シリアへの経済制裁とヨーロッパでのアサド側近に対する司法手続きが行われた。
ドイツ、オランダ、フランスは2022年以降、シリアの情報機関や民兵組織の幹部数名に有罪判決を下している。戦争が勃発した後、アル・マダン氏はアルジャジーラに、「拘束された犠牲者の写真を撮る」ことを命じられたと語った。
ダマスカスの治安検問所や、自由と尊厳を求める抗議広場で拘束された老人、女性、子どもたちだ。
彼は、「人道に対する罪を犯しているシリアの政権組織を記録し、有罪にする最大数の写真を集めることができるようにするために、政府軍からの離反と国外逃亡を延期した」と述べた。
3月、アル・シャラア氏は、旧政権の悪行に対する「説明責任の手段を決定し、事実を確定し、被害者と生存者に正義を提供する」ための「移行期司法委員会」を設置する5年間の移行期間を定めた憲法宣言に署名し、発効した。
AFP