
シンガポール: エマニュエル・マクロン仏大統領は金曜日に、イスラエルがガザへの人道支援を遮断し続けるなら、フランスはイスラエルに対する立場を強化する可能性があると述べ、パリはイスラエルとパレスチナの紛争を解決するための2国家解決策にコミットしていると繰り返した。
マクロン大統領は、ローレンス・ウォン首相とのシンガポールでの共同記者会見で、「人道的封鎖は、現地では手に負えない状況を作り出している」
「そして、今後数時間、数日の間に人道的状況に見合った対応がなされない場合、明らかに、我々の集団的立場を強化しなければならないだろう」とマクロン大統領は述べ、フランスはイスラエルの入植者に対する制裁の適用を検討する可能性があると付け加えた。
「しかし、私はイスラエル政府がその姿勢を改め、最終的に人道的な対応がなされることを望んでいる」
イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は、イスラエルとパレスチナ間の数十年にわたる紛争で最も死者の多いガザでの戦争に対する国際的な圧力の高まりに反発している。
マクロン大統領はシンガポールを公式訪問しており、5月30日から6月1日まで開催されるアジア最高峰の安全保障フォーラム「シャングリラ・ダイアローグ」でも基調演説を行う予定だ。
パレスチナの過激派組織ハマスとイスラエルとの間には深い溝があり、3月に決裂した停戦を復活させようというこれまでの試みは失敗に終わっている。
国際的な圧力の高まりを受け、イスラエルは10日前、11週間に及ぶガザへの援助封鎖を部分的に解除した。イスラエルは、国連と米国が支援するガザ人道基金という2つの手段を通じて、限られた量の救援物資を届けることを許可した。
フランス大統領は、パリは政治的解決に向けて努力することを約束し、イスラエル・パレスチナ紛争の2国家解決への支持を改めて表明した。
外交官や専門家によれば、マクロン氏はパレスチナ国家を承認する方向に傾いており、この動きはイスラエルを激怒させ、西側諸国の分裂を深める可能性があるという。
フランス政府高官は、6月17日から20日にかけてフランスとサウジアラビアが共催する、イスラエルの安全保障を確保しつつパレスチナ国家へのロードマップを策定するための国連会議を前に、この動きを検討している。
イスラエルの集計によると、イスラエルは2023年10月7日、ハマスがガザ南部を攻撃し、約1,200人が死亡、251人のイスラエル人が人質としてガザに連れ去られた事件を受けて、ガザでの作戦を開始した。
パレスチナの保健当局によれば、それ以来の戦争で約54,000人のパレスチナ人が死亡したという。
ロイター