• トランプ大統領、中東の危機に対処するため G7 首脳会議を早退
• ホワイトハウス、今週、ウィトコフ氏とイランのアラグチ外務大臣との停戦と核協議を提案

イスラエル、テルアビブ：イスラエルは、激化する紛争の 4 日目にテヘランに対する空爆を拡大する姿勢を見せたため、数十万人にイランの首都中心部からの避難を指示した。

イラン国営テレビ局のスタジオに爆弾が落下し、生放送中のイランのテレビキャスターがスタジオから逃げ出した。

ドナルド・トランプ米大統領は月曜日遅く、自身のソーシャルメディアに、テヘランからの即時避難を求める不吉なメッセージを投稿した。

「イランは核兵器を所有してはならない」とトランプ大統領は書き、さらに「皆は直ちにテヘランから避難すべきだ！」と付け加えた。

この警告は、国営テレビ局や警察本部があるテヘラン中心部の一部、33 万人以上に影響を与えた。軍は、攻撃に先立ち、ガザとレバノンの一部地域にも同様の避難警告を発している。

ドナルド・トランプ大統領は、イスラエルとイランの紛争が激化し、テヘランを「直ちに」避難させるべきだと宣言したことから、G7 サミットを 1 日早く、月曜日に離脱した。

世界の首脳たちは、一連のグローバルな緊張を緩和することを具体的な目標としてカナダに集まったが、イランの核開発問題をめぐる対立が激化し、危険で制御不可能な状況に陥る可能性があり、首脳会談は中断された。イスラエルは 4 日前にイランに対する空爆を開始した。

首脳会談でトランプ大統領は、テヘランは「手遅れになる前に」核開発計画を抑制すべきだと警告した。彼は、イランの指導者は「話し合いたい」と望んでいるが、核開発に関する合意に達するために 60 日間の猶予があったにもかかわらず、イスラエルの空爆が始まるまでに合意に至らなかったと述べた。「彼らは合意に達しなければならない」と彼は述べた。

米国が軍事的に紛争に関与するには何が必要かとの質問に対して、トランプ大統領は月曜日の朝、「そのことについては話したくない」と述べた。

ホワイトハウス、米軍は中東で「防御姿勢」を維持

ホワイトハウスは月曜日、イスラエルとイランが4日目に激しい攻撃を交わした中、中東の米軍は「防御姿勢を維持しており、その態勢は変わっていない」と述べた。

「米国の利益を守る」と、ホワイトハウスのアレックス・ファイファー報道官はソーシャルメディアの投稿で付け加えた。

中国、イスラエル在住の市民に「できるだけ早く」退去を呼びかけ

中国大使館は火曜日、イスラエルとイランが激しい攻撃を交わした後に、イスラエル在住の中国国民に対し「できるだけ早く」退去するよう促した。

「イスラエルの中国大使館は、中国国民に対し、個人 の安全を保証できる場合、陸路の国境検問所を通じてできるだけ早く退去するよう呼びかけている」と、大使館はWeChatでの声明で述べた。

「ヨルダン方面への退去を推奨する」と付け加えた。

イスラエルは主要国際空港のベン・グリオン空港を「当面の間」閉鎖し、5万人を超えるイスラエル人旅行者が海外で足止めされている。同国の3つの航空会社のジェット機はラルナカに移された。

イスラエルでは、マハラ・フィンケルマンさんがエアカナダ便のキャンセルでテルアビブのホテルに足止めされ、自宅に残る心配する家族を安心させようと努めながら、夜間のイランの攻撃の波をホテルの地下防空壕で避難している。

「爆発音が聞こえる。時々、揺れもある」と彼女は語った。「実のところ、爆弾シェルターの中にいる私たちの上空で起こっていることをテレビで見るほうが、もっと怖いと思う」と彼女は語った。

イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相の事務所は、イスラエル国民に対して、イスラエル国民が利用可能なヨルダンとエジプトとの 3 つの国境検問所から国外に逃亡しないよう警告した。同声明は、イスラエルと外交関係にあるこれらの国々も、イスラエル人旅行者にとって「高い脅威リスク」があると述べた。

イランは金曜日、テヘラン郊外にある同国最大のホメイニ国際空港の発着便をすべて停止した。イスラエルは土曜日、テヘランにあるイラン空軍と国内民間航空便の施設であるメフラバード空港を早朝に爆撃したと発表した。

イスラエル、攻撃で核開発計画に打撃

ベンヤミン・ネタニヤフ首相は、イスラエルの攻撃によりイランの核開発計画は「非常に長い期間」遅れたと述べ、トランプ大統領と毎日連絡を取り合っていることを記者団に明らかにした。

「この政権は非常に弱体化している」と付け加えた。

イスラエルは、長年の敵であるイランが原子爆弾の開発にさらに近づくことを防ぐため、イランの最高軍事指導者、ウラン濃縮施設、核科学者たちに対する大規模な攻撃は必要な措置であると述べている。金曜以降、この攻撃により少なくとも 224 人が死亡している。

イランは、その核開発計画は平和的なものであると主張しており、米国をはじめとする各国は、2003 年以降、テヘランは核兵器開発のための組織的な取り組みを行っていないと評価している。国際原子力機関（IAEA）の事務局長は、イランが核兵器製造を決断した場合、その製造に必要な濃縮ウランを十分に保有していると繰り返し警告している。

イランは報復として、イスラエルに対し370発を超えるミサイルと数百機のドローンを発射した。現在までにイスラエルで24人が死亡し、500人以上が負傷している。

この応酬は、両国間の全面戦争の可能性を懸念させ、既に緊張状態にあった地域をさらに混乱に陥れている。

イスラエル軍、最大33万人を対象に避難警告を発令

月曜日の早朝、イスラエル軍は、テヘラン中心部にある同国の国営テレビ局と警察本部、およびイランの準軍事組織である革命防衛隊が所有する病院を含む3つの大規模病院が所在する地域に住む33万人に対し、避難警告を発令した。この都市は地域最大級の都市の一つで、約950万人が居住している。

イスラエル軍は、攻撃に先立ち、ガザとレバノンの一部地域でも同様の避難警告を発した。

イランの国営通信社によると、国営テレビ局が攻撃を受けた後、生放送が突然中断された。放送中、イランの国営テレビの記者は、「祖国に対する攻撃の音」の後、スタジオが塵で満たされていると述べた。突然、爆発が起こり、彼女がカメラから急いで離れると、画面が真っ暗になった。

放送はすぐに事前収録番組に切り替わった。同局は後に、その建物が4発の爆弾で攻撃を受けたと発表した。

アンカーは放送で、数人の同僚が負傷したが、家族は心配する必要はないと述べた。同ネットワークは、生放送番組は別のスタジオに移行したと発表した。

イスラエル、テヘラン上空で「完全な制空権」を主張

イスラエル軍報道官のエフィー・デフリン准将は月曜日、同国軍が「テヘラン上空で完全な制空権を確保した」と述べた。

軍は、イラン中央部でイランの総数の3分の1に当たる120基を超える地対地ミサイル発射台、イスラエルの航空機を標的としたイランのF-14戦闘機2機、および弾道ミサイルを発射直前の複数の発射台を破壊したと発表した。

また、イスラエル軍当局者は、戦闘機が、イラン革命防衛隊の精鋭部隊であり、イラン国外で軍事・諜報活動を行っているコッズ部隊がテヘランに持つ 10 箇所の司令部を攻撃したと述べた。

デフリン准将は、イスラエルの攻撃は「イランの脅威に対する深く包括的な打撃」だと述べた。

1 発のミサイルはテルアビブの米国領事館近くに落下し、その爆風により軽微な被害があったと、マイク・ハッカビー米国大使は X で述べた。同大使は、米国人職員に負傷者はいないと付け加えた。

テルアビブ、ペタチクヴァ、ハイファの石油精製所で爆発

月曜日の夜明け前、テルアビブで激しい爆発が起き、沿岸都市の空に黒煙が立ち上った。

イスラエル中部のペタチクヴァ市当局は、イランのミサイルが同市の住宅街を直撃し、コンクリートの壁が焦げ、窓が粉々になり、複数のアパートの壁が吹き飛ばされたと発表した。

イランのミサイルは、2夜連続で北部の都市ハイファの石油精製所も直撃した。イスラエル消防救助隊によると、早朝の攻撃により3人の作業員が死亡、大規模な火災が発生し、建物が損傷した。作業員たちは建物の安全室に避難していたところ、衝撃で階段が崩れ、中に閉じ込められた。

消防隊員が消火と救助に駆けつけたが、3人は救助隊が到着する前に死亡した。

衝突が収まる兆候なし

イランのアッバス・アラグチ外相は月曜日、米国がイスラエルとイランの敵対行為の終結に向けた交渉に介入するよう暗に呼びかけた。

アラグチ外相はXへの投稿で、「トランプ氏が外交に真剣で、この戦争を止めたいと考えているなら、次のステップは重要だ」と述べた。

「ワシントンから1本の電話で、ネタニヤフのような人物を黙らせることができる」とイランの最高外交官は書いた。「それが外交復帰の道を開くかもしれない」

このメッセージは、イスラエルがテヘランの主要な軍事・政治指導者を標的とした攻撃を行ったため、週末に米イラン間の最新協議が中止された直後に送られた。

日曜日にアラグチ氏は、イスラエルが攻撃を停止すればイランも攻撃を停止すると述べた。

この紛争により、中東のほとんどの国が空域を閉鎖した。数十の空港がすべての便を停止または大幅に削減し、数万人の乗客が足止めされ、紛争から逃れることや帰国することができない状況に陥っている。

保健当局は、イランで1,277人が負傷したと報告した。イラン人からは燃料配給の報告も出ている。

ワシントンを拠点とするイランの人権団体「ヒューマン・ライツ・アクティビスト」を含む人権団体は、イラン政府の死者数は大幅に過少報告されていると指摘している。同団体は、400人以上が死亡したと記録しており、そのうち197人は民間人だと述べている。

イスラエルの最初の攻撃に先立ち、同国の諜報機関モサドはイラン国内に爆発物搭載ドローンと精密兵器を配置した。その後、イランはスパイ容疑で複数の人物を拘束し、1人を処刑したと報じられている。

AP