
シリア、タル・マルディク: シリアの建築家アブデル・アジズ・アル・モハメッド氏は、数年ぶりに戻ったとき、戦争で荒廃した自分の村をほとんど認識できなかった。今、彼がドローンを使って撮影した被害の綿密な記録は、村の再建に役立っている。
「最初に戻ってきたとき、破壊の大きさにショックを受けました」と34歳のモハメッド氏は語った。
シリアの北西部イドリブ県にある荒廃した村タル・マルディクを歩きながら、彼は 「何もわからない、両親の家さえ見つからない 」と言った。
旧シリア軍による砲撃が主な原因で、タル・マーディクの1,500棟の家屋の半分近くが破壊され、残りは損壊している。
2019年にトルコ国境近くまで砲撃から逃れたモハメッドさんが初めて戻ったのは、12月に長年の支配者バッシャール・アサドを武装勢力が倒した数日後のことだった。
現在イドリブ市を拠点とするこの建築家は、逃げる前にタル・マーディクの家や通りの詳細を記録しており、後にドローンを使って破壊の様子を記録した。
帰国後、彼は2週間かけてこの地域を調査し、家々を訪れ、それぞれの家の状況を詳細に記したインタラクティブ・マップを作成した。「政権が5年間もこの地域を支配していたため、中に何があるのかわからず、恐怖を感じながら家に入った」と彼は語った。
炎天下、モハメッド氏は、シリア・アラブ共和国最古の王国のひとつであるエブラの遺跡に隣接するタル・マルディクで、労働者たちが家を修復するのを見守った。
彼の村の記録は、タル・マルディクで被害を受けた800軒の家屋のうち434軒の再建とリハビリに資金を提供することに同意した非政府組織シャファクの支援を得るのに役立った。
工事は8月に完了する予定で、2つの井戸と衛生ネットワークの修復も含まれ、費用は100万ドルを超える。
AFP