Since 1975
日本語で読むアラビアのニュース
  • facebook
  • twitter
  • Home
  • 中東
  • 世界保健機関(WHO)、敷地内に遺体を埋葬するガザの病院から多くの人々を避難させる計画を準備中

世界保健機関(WHO)、敷地内に遺体を埋葬するガザの病院から多くの人々を避難させる計画を準備中

イスラエルの空爆で破壊された建物の瓦礫の中で、崩れ落ちた壁のそばに立つ子どもたち。2024年2月22日、ガザ地区南部ラファ。(AFP/ファイル)
イスラエルの空爆で破壊された建物の瓦礫の中で、崩れ落ちた壁のそばに立つ子どもたち。2024年2月22日、ガザ地区南部ラファ。(AFP/ファイル)
Short Url:
23 Feb 2024 05:02:14 GMT9
23 Feb 2024 05:02:14 GMT9

世界保健機関(WHO)は22日、複数の支援組織からナーセル病院で身動きが取れなくなっている患者約140人の避難要請を受けたと発表。パレスチナ当局によると、イスラエル軍はこの施設から撤退した後、再び攻撃したという。

ガザの保健相は、医療チームが施設内の電力や酸素不足によって亡くなった患者13人を病院の敷地内に埋葬したと述べた。

WHOによると、この病院はハーン・ユーニスにあり、ガザで2番目に大きく、自治区内で身体が不自由な人にとって必要不可欠な病院だが、イスラエルの攻撃と包囲を受けて先週機能を停止した。

WHOのアヤディル・サパルベコフ氏は記者会見の場で、WHOとパートナーはこれまでに3度病院からの避難を実施しており、最近では21日に51人の患者をガザ南部に輸送したと語った。

「WHOは引き続き、重病や重傷の患者をナーセル病院からラファの野戦病院を含む南部の病院まで避難させる予定です」とサパルベコフ氏。

「ただし、それは非常に困難でリスクの高い任務です」

イスラエル軍は病院から撤退した後、付近に兵士を配置して病院の出入りを阻止し、再び病院を攻撃したとガザの保健相は述べた。イスラエルからのコメントはなかった。

サパルベコフ氏によると、ナーセル病院では戦闘から逃げる人やケガで亡くなる人などがいるため、残る患者の人数は刻々と変化している。

ガザの保健省は21日未明の声明の中で、110人の患者が避難のために待機していると述べた。また、4日前に電源や酸素の不足によって死亡したナーセル病院の患者8人の遺体の腐敗が始まっており、他の患者が危険にさらされているという。

これまでWHOが避難を実施したとき、ナーセル病院の4人の医師と看護師、患者の命を救う医療スタッフを手伝う十数人のボランティアを目にしたとサパルベコフ氏は述べた。スタッフはまだ主要な発電機を再接続することができていなかった。

ガザの保健省によると、病院内では食糧、飲料水、医薬品が不足しており、1階には下水が浸水していた。

10月7日、ハマスによるイスラエル南部への大規模攻撃の報復として、イスラエルがガザで作戦を開始してから4か月半。パレスチナ自治区ガザの34の病院のうち、部分的または最小限のレベルで機能しているのは13か所のみである。

人口230万人を抱えるガザは急性飢餓や病気の蔓延に直面しており、支援団体は前例のない人道危機だと述べた。

ガザのほとんどの住民は退去し、エジプトとの国境に近いガザ地区南部ラファ周辺に押し込まれている。

イスラエルは、2007年からガザを実効支配するイスラム組織ハマスが病院を隠れみのにしていると述べている。一方のハマスはこれを否定し、イスラエルの主張は医療システムを破壊する口実だと述べている。

ロイター

特に人気
オススメ

return to top